2013年2月16日土曜日

夫婦が仲良く過ごすために ②

さて、「夫婦和合家運繁栄の秘訣」にまとめられた49ヶ条のうち、⑧~⑭までのご紹介です。



⑧ 恋愛にも試験時代が必要
恋愛は一生涯に一度のものだ。だから、人はたった一発きり弾を用意せぬ狩人のような慎重な態度が必要だ。
これぞと思う相手を見て、その貴重な一弾を発射すべきだ。
だがその前に、相手の人格をあらゆる方面から注意深く観察するための永い試験時代がなければならない。
これはやや理想論。相手のことは、つきあってみないとわかりません。誠実な男だと思っていたのに実は不真面目だったり、自分の欲求だけを要求する相手だったり、金遣いが実は荒かったり、他人の悪口が大好きだったり……意外な一面は、結婚後にあらわれることが多いとよく聞きます。そもそも人間は、好きな異性に欠点を見せないものです。

つきあっている相手がオナラを振ったことがない相手ならば、要注意かもしれませんよ。あなたの前で自分を完全に偽ることができる人物かもしれませんから!!


⑨ 恋愛にも年齢あり
文豪ゲーテとかストリンドベリーとかは老年になってから、まだ二十にもならない少女を恋した。
いくら相手が彼らの如き大文豪でもそんなお爺さんでは少女の方で問題にしなかったのは当然だ。
また例え、少女の方で老人の真情に同情して目出度く結婚生活に入ったとしても、その結果はどう考えても不幸だったに相違ない。
恋愛が結婚に行きつくものである以上、やはり年齢のことについても考慮するのが当然である。
1749年生まれの作家・ゲーテが、ウルリーケ・フォン・レヴェツォーという17歳の少女に恋に落ちたのは1821年、72歳の時でした。さすがにこれは歳の差があり過ぎます。

1849年生まれのスウェーデンの作家・ストリンドベリーは、1908年59歳の時に40歳年下の少女に求婚して断られたそうです。そりゃそうだと思いつつ経歴を調べると、52歳の時には30歳も年下の女優と結婚していました。それもとびっきりの美人。
うらやましいような気も少ししますが、結局のところ、一人の人と一緒に歳を重ねる根性のない、エゴイストであり、最後に待つのは誰からも見とられずに死ぬ悲惨な末路です。

ストリンドベリーについて詳しいブログはこちらです。
★ 分け入つても分け入つても本の山――ストリンドベリ


⑩ 恋愛の経験は尊からず
何事についても経験と熟練ほど尊いものはない。しかし恋愛だけにはこれは例外である。
恋愛の経験は少ないほど尊く、また熟練をつまぬほど尊い。
いな、恋愛の経験はその将来の夫または妻に対する唯一度かぎりのものであってほしい。
これはいいことを言っています。周囲を見渡しますと、数多い恋愛経験を重ねている人間が恋愛の達人であるとはいえません。なぜなら百人いれば百通りの恋愛があるのが世の常で、
「こういうことを言えば女性は(男性は)こう考えるから、それならこうしたらいい」
なんて、過去の恋愛経験から判断した行動は、大抵の場合失敗します。むしろ過去の記憶のある人のほうが、経験に足を取られて間違った行動をとってしまうのです。100回の恋愛を重ねた人は、恋愛を結婚まで育てることに100回失敗してきたダメ人間だと思った方が無難でしょう。


⑪ 恋愛保菌者に近づくな
病気には、一度それにかかったら二度とかからぬ免疫性のものと、一度かかった人ほど再びかかりやすい業病とがある。
恋愛病もその業病に似ている。それには予防注射も発明されない。
うかうか近よると感染する恐れがあるから、恋愛病の保菌者に近づく時は充分な用意が必要である。
昔、加藤登紀子という歌手が銀座の「無印良品」のショップの中で、ミニコンサートを開いているのを偶然通りかかって覗いたことがあります。

「年をとってもいつまでも恋愛をしていきたいですね」
と語った彼女の発言を聞いて、
「はぁ?」
あっけに取られました。

黒木瞳も同じようなことを語っていましたが、中年を過ぎた既婚芸能人の恋愛のどこが素晴らしいのでしょう? 彼らを称賛するのは恋愛保菌者であり、彼らはマイノリティーだからこそ結束して、彼らの代表者を熱烈に応援するのです。その熱気に当てられないようにしないといけません。


⑫ 恋人を買い被るな
「恋愛論」で名高いスタンダールも「恋愛の結晶」と云うことを説いている。
平たく云えば「あばたもえくぼ」と云うことで、相手のくしゃみの仕振りまでも何となく嬉しいと云う心理である。
これが一朝恋の熱度がさめかかってくると、相手のくしゃみの仕振りまでが何となく癪にさわると云う心理に転化するのであるから恐ろしい。
だから相手を悪く悪く見積もるほどではなくても、冷静な批判的な態度を失ってはならない。
そうした態度がなければ、後になって必らず後悔するはめになって来よう。
恋愛は一種の麻薬ですから、薬効が一度切れると禁断症状に襲われるように、恋愛感情は憎しみへと変化してしまいます。


⑬ 恋人に自分を買い被らせるな
自分の恋する人の前では、誰でも無意識のうちに自家広告をしているものだ。
自分を出来るだけ相手に気に入るように見せようとするのは人情である。
けれども、恋愛は結婚への関門であり、結婚生活は一生涯のことだから、
後で段々箔がはけて来て地金が出て来るようになると相手は失望し、結婚生活が面白く行かないことになる。
だから、自分の美点とともに、欠点を理解させることも忘れる勿れ。
⑫を避けるための要諦ですね。本当に好きな相手には、あえて自分の嫌なところを早めに見せておく、という工夫は必要です。それでも好きだと言ってくれる相手は、一生の宝になるはずです。


⑭ 結婚争闘は禁物なり
自分の他に競争者があることを発見した場合には、ただちにあきらめて舞台裏に引っ込むことが賢明な態度である。
「あきらめ」と一口に云えば簡単だが、これが実際にはなかなか困難なことは云うまでもない。
しかし、もし競争者が自分以下の者なら、そんな者を相手にしている自分の恋人を「見損った」とあきらめるべし。
またもしも競争者が自分以上の者ならば、そこへのさばり出ることは、すなわち恋人の幸福を妨害することだ。
勝つにしろ負けるにしろ、結果の面白からぬは明らかなことだ。
恋愛小説によく出て来る三角関係を味ってみるべし小説としてのん気に読んでいる時には面白くもあろうが、
実際自分がその渦中にあるものだとして考えて見たら、まったく御苦労千万とも、
馬鹿らしいとも何とも云えぬ余計な閑つぶしであることに思い当たるだろう。
三角関係はドラマのテーマとして度々取り上げられるので、そのような関係に憧れる人も大勢いるのでしょう。

恋愛ジャンキーには、特にこの手の関係を好む人が多いものです。障害がある恋は燃えるもの。相手が自分のことを好きでいるのは分かっていても、相手に他にも好きな人がいるのは我慢できません。

幸福と憎悪とが入り混じり、感情が揺すぶられるうちに、もうどうしようもなく切なくて切なくて……。

そんな人は、たぶん、恋愛しか考えられなくなった自分が大好きなんでしょうね。彼らにの価値観に魅力を感じて、実らぬ恋に情熱を傾けたりしないようにせねばなりません。

0 件のコメント:

コメントを投稿