恐竜の何が子供をあれほど熱狂させるのだろう? 巨大な身体に爬虫類特有のヌメッとした肌質は、大人の女性にとっては眉をひそめさせるようなものだろう。でも、ゴジラやウルトラマンなどに出てくる怪獣、一昔前までフジテレビで放送されていた「開け! ポンキッキ」のガチャピンなどなど、ああいう姿形の異型のものは、子供にとって好奇心をひきつける対象であり続けてきたのは間違いない。
私が予測するに、子どもたちがファンタジーやお伽話、ごっこ遊びが大好きなのと相通じるものがあるのではないか。古代から男性の役割は狩りであり、冒険であった。子供を産み育てる役割をもつかけがえのない存在である女性に比べると、男性は子育てに責任を持つ必要がなく、その代わりに食料がたくさん取れる、新天地を探すという役割が割り当てられてきた。
新しい土地の新しい獲物に出会ってワクワクしたことのないご先祖様をもつ男性は、この世に一人もいない。見たことのない生き物に出会い、それを魅力と感じてきた私たちのご先祖様のDNAは、本能を刺激する。子供の頃の方が本能に忠実なので、ファンタジーといったありえない空想物語を聞いた子供はワクワクするし、見たことのない異型の動物たちのことを知ると、それだけで胸躍らせる。
海外でもそれは同様のようで、恐竜全般への興味は大変高い。中でも竜脚類(竜脚下目)と呼ばれる種類のものは、その巨体で有名だ。全長30メートル長というから、ジャンボジェット機のおよそ半分もの大きさである。
現存する最大の動物であるシロナガスクジラとほぼ同じ大きさで、それが地上を歩いていたというのだから、恐れ入る。彼らがもしも生きていたら、上野公園のパンダどころの人気じゃないだろう。
巨大な恐竜がどうやって、これまで存在したいかなる生き物よりも首を長く進化させられたのだろうか? 研究者によれば、ほぼ空っぽの頚椎(首の骨)のおかげだという。★ How Dinosaurs Grew the World's Longest Necks
これまで地球上で歩行していた最大の生き物は、竜脚類として知られている、長い首と長い尾を持つ恐竜であった。この菜食主義者たちは、既知の動物の中でも群を抜くほど長い首を有していた。恐竜の首は50フィート(15m)もの長さに達し、現在の世界記録保持者であるキリンよりも6倍も長く、かつて地上に存在したもっとも首の長い動物に比べてさえ、5倍の長さがあった。
「竜脚類という種は、本当に馬鹿馬鹿しくありえないほどの巨体だったのですよ」
と、イギリスのブリストル大学で古代の脊椎動物を研究している研究者・マイケル・テイラーは語った。
「私たちの弱々しい現代の世界では、象を大きなものだと考えることに慣れてしまっていますが、竜脚類は象の10倍の大きさがあるんですよ。こいつらは歩くクジラです」
(中略)
竜脚類の首の長さを研究する過程で、テイラーと同僚は竜脚類の頚椎には数多くの特徴があるために、それほど長い首を支えられていたことを明らかにした。例えば、この動物の首の60%は中空となっていて、鳥の骨と同じくらい軽く、鎖のように長い首を支えることができた。
筋肉や腱、靭帯もまた、脊椎の周囲に梃子の原理を最大限に利用して首の動きをより効率よく動かせるようにうまく配置されていたのである。
(中略)
竜脚類はまた、最大で19個もの多くの頚椎を有していた。比べて、ほとんどの哺乳類は、ネズミからクジラやキリンにいたるまで、首がどれほど長かろうと、7個以上の頚椎を持つことはない(哺乳類の中で唯一の例外は、ナマケモノ、あるいは海牛類として知られるマナティーのような水性哺乳類である)。
また、翼竜アランボウギアニアが、獲物を捕まえやすいように長い槍のような顎のついた比較的巨大な頭部を持っているのに比べて、竜脚類の頭部は動かしやすい小さなものだった。彼らは口の中に食べ物を貯めこむための頬部すらなく、食物を噛まずに単に飲み込むに任せ、内臓で消化していたのだ。
(中略)
では、長い首は何の役に立っていたのか?
竜脚類やその他の恐竜たちはおそらく、新鮮な空気を肺に満たすために、哺乳類が、息を吸う前に息を吐かねばならない代わりに、鳥類のように、新鮮な空気を絶え間なく肺に送り込むような呼吸をしていたに違いない。これは、竜脚類が新鮮な酸素を首から肺へ取り入れるのに役立ったはずだ。
「長い管を通して呼吸することは、哺乳類にとってとても難しいことです。庭の長いホースで試してみてください」
とテイラー氏は述べる。
竜脚類の首がこれほど長く進化した理由として、現在のところ3つの説がある。
① 恐竜のある種はキリンのように、高い場所にある葉っぱを食べるために長い首を使っていたのかもしれない。
② 恐竜の別の種は、ガチョウのように、地面を隅から隅まではわくように広い面積の草をエサにするのにその長い首を使っていたのかもしれない。これほど巨大な生き物にとって歩行は大変なので、あまり移動しないのは有利だっただろう。
③ また、科学者たちは、これまで長い首をもってきた動物たちの進化を進めてきたもののように、長い首が性的魅力を持っていたかもしれないとも考えている。ただ、テイラーと同僚はこの説にはなんら証拠がないと話している。
将来的にわたって研究者たちは、竜脚類の首の謎についてさらに深く掘り下げていく計画だ。
たとえば、以前はブロントサウルスとして知られてきたアパトサウルスは「大変な議論を巻き起こすような奇妙な頚椎」をもっている"とテイラー氏は語る。科学者たちは、アパトサウルスの首は、「オス同士の戦闘(もちろん、女性をめぐって争うためのもの)」に使われたのではないかと推測している。
以上の記事に対する反応は次の通り。
"驚くべきは、恐竜が巨大な首と体重、それを支える構造を発達させてきたということだ。ほとんどの恐竜の頭蓋骨が現代の馬よりも大きくないんだぜ"
"この動物は頭部が身体からとても離れているから、こんなに長い首を保つ必要があったにちがいない!(^_^)"
"長い首が他の竜脚類との戦闘に使われていたというのは面白い説だ。頚椎はもろいと考えられるため、ゆっくりと麺をぶつけているような戦いだったのだろう"
"この奇妙な生き物たちを生み出そうとして、なにがいったい起こったのだろう? 興味が尽きない!"
"ドキュメンタリー番組『原始家族フリントストーン』のなかでは、彼らはスレート氏の石切り場で大きな岩を動かすのに使用されているよ!"
"でっかいウンコから鼻を遠ざけるためだと思う"
"ペットに一匹欲しいよ! 庭木の剪定に役立つからね!"
"この記事はジャネット・レノに関するたくさんの疑問を解いてくれるね!"
">>長い首が性的魅力を持っていたかもしれない
しばらくするとお互いの首をまきつかせあって、息をとめあう性的興奮を催して絶滅するんだろう"
"竜脚類の首の大きさが問題なんじゃなくて、それをどのように使ったかを知りたいよ!"
"実際、色っぽいうなじは男を興奮させてプレゼントを買わせちゃうもんな"
"隅々まで見渡せるように、長い首を持っているんだろう"