2013年5月31日金曜日

間男の逃走

矢口真里が離婚するというニュースが話題になっています。

声がでかくて押し付けがましいところがありましたが、なにしろちっこいので威圧感がなくて、私は好感を持っていただけに残念。ただ、やったことは、普通唾棄すべきことなのでしょうが、あまり憎めません。

さて、夫のいない間に自宅に間男を連れ込んだ、という話がまことしやかに伝わっていますが、どうなんでしょうね?

火のないところに煙は立たないといいます。これほど悪評が立つと、普通火消しに回るはずなのに、その気配がないところを見ますと、はっきり嘘だと言えない、一片の真実が噂の中にあるのでしょう。

それに、夫の芸能事務所はナベプロ系列なので、メディア対策に長けています。夫側から情報操作されているのかもしれません。2ちゃんねるでは矢口批判ばかりです。

2ちゃんねるで世論操作のためのコンサルタントがバイトを使って多数書き込みさせているのはよく知られています(最近は元出会い系サイトのサクラたちがそちらに活動の場を移しているようですね。池袋の北口に置いてある求人誌で、よく募集しています)。

報道によりますと、間男と夫が鉢合わせしたようです。本当かよ? と思いそうですが、世界は広いものです。つい先日、浮気中の妻を夫が急襲、喧嘩中に間男がベランダから逃げ出す様子が動画に撮られ、世界中へ発信されました。

★ 間男が2階からシーツのロープで脱出する瞬間にサンパウロの通行人熱狂
 
まるでドラマの中の一シーンのようですが、本当にあったことです。

いやはや。こんなことがあるのですから、矢口の浮気現場に旦那が突入するようなドラマチックな出来事だって、あっておかしくはありませんね。

2013年5月30日木曜日

ソクラテスと福沢諭吉

哲学の祖といわれるソクラテスは、その言説が若者を惑わすという理由で裁判にかけられた結果、死刑宣告を受けました。

しかし、その宣告が理不尽であることは、多くの人々にとって明白でした。判決後には、牢番の見張りも緩く、幾人もの人が面会に訪れては、ソクラテスをこっそりと逃がそうとしたそうです。ところがソクラテスは誘いを断ります。

彼にとって国家とは父のようなものであり、法律は父が子へ命令するようなもの。父を大切に思うのならば、その命令を無視することはできない、というのがソクラテスの考えでした。国家の一員として国家に保護される以上、様々な義務が生じるのに、その義務を行わずに権利だけを教授することは出来ない、という彼の矜持がそこにありました。

このことを最初に知ったときは、随分ソクラテスも頑固だな、と考えましたが、社会に出てみますと、国家などという実体があるわけではなく、構成員一人一人の自覚の果てにしか国家を守ることができないことや、この一人一人の自覚がないために、全体が不幸である国が大変多いことも知るようになります。むしろ、当代一の知識人にあれほどの頑固さをもたせられたからこそ、ギリシャは繁栄を謳歌したのだと考えるようになったのです。

そこで、国を愛するのならば、ソクラテスのように死ぬことはできなくとも、せめて、ソクラテスの行為を称賛する側でいたいものだと思うようになりました。

ソクラテスと似たことを、我が国の福沢諭吉もまた、述べていたことを、最近知りました。小林秀雄の『考えるヒント』(文春文庫)によれば、明治維新の際に、官軍が京都から東征し、今の静岡県にある富士川を越えようとしていたときのこと。

彼らの目的地は、江戸です。江戸に住む旧幕臣の恐れようは並大抵ではありませんでした。敗軍がどのような目に遭うかは、歴史が物語っています。ときには一族郎党皆殺しの目に遭うかもしれません。徳川幕府は、その手の残虐な行為が比較的少なかったため、それほどの恨みは持たれていないはずですが、予断は許しません。

官軍によって処刑されるのを恐れた幕臣たちの中には、外国大使館、領事館に縁のあるものを頼って、身分証明書を手に入れようとした者も多くいました。諸外国は、官軍に抵抗できる武力を持っています。まるでドイツ軍の魔の手から逃れようとするユダヤ人のようなものです。

幕臣の1人である福沢諭吉や、幕臣の師弟も多かった慶應義塾の学生たちには、米国大使館から身分証明書発行の打診があったのだそうです。福沢諭吉は万延元年遣米使節の一員として渡米しており、帰国後も米国大使館と親密な関係を保っていたのが功を奏したのでしょう。

ところが、福沢諭吉はそれを拒否します。その時の言葉が痛快です。
 米大使の深切は実に感謝に堪へずと雖も、抑も今回の戦乱は我日本国の内事にして外人の知る所に非ず。吾々は紛れもなき日本国民にして禍福共に国の時運に一任するこそ本意なれ、東下の官軍或は乱暴ならんなれども、唯是れ日本国人の乱暴のみ。吾々は仮令ひ誤ちて白刃の下に斃るることあるも、苟も外国人の庇護を被りて内乱の災を免れんとする者に非ず、西洋文明の輸入は吾々の本願にして、彼を学び彼を慕ひ畢竟他事なしと雖も、学問は学問なり、立国は立国なり、決して之を混淆す可からず。
この時の福沢の矜持は、ソクラテスのものと同じように思えます。西洋と東洋、2つの文明の時代も異なる2人の偉人が、生命の危険にさらされながら、同じような覚悟を決めたという点に大変興味深いものを覚えました。

私たちを守る国家というものを、ややもすると軽んじがちな風潮が昨今見受けられますけれども、その風潮の行きつくさきに待つものは、遵法意識の軽視であり、治安の悪化であり、そして弱者を強者が食い物にする弱肉強食の世界です。

そうさせないためにも、東西の偉人が覚悟したように、国家の意思を尊重しようという強い意志が、私たち一人一人に必要なのでしょう。


2013年5月29日水曜日

あまちゃんの話し方は、キャラを作っていたせい

NHKの「あまちゃん」が大人気です。毎日20%の視聴率をキープしているそうで、このご時世、スゴイことだと思います。

この「あまちゃん」人気を支えているのは、宮藤官九郎の面白い脚本と、なんと言っても主人公を演じる能年玲奈の魅力でしょう。

彼女の口癖「じぇじぇじぇ」(岩手県で「えええ?!」という驚きのときに発する方言)は、今年の流行語大賞に選ばれる可能性があるほどの人気でして、いたるところで、
「じぇじぇじぇ!!」
というセリフを耳にします。

(上掲動画、削除されてしまったらごめんなさい)
とにかくキュートでかわいい彼女の演技は、多方面から支持されています。今時の女性と異なり、清潔感のある天然系の彼女の立居振舞は清潔で、見ていて心地よいです。

NHKの連続テレビ小説のヒットで、今後ブレイク間違いなしの彼女ではありますが、彼女の昔の演技とやらが動画として上がっておりまして、これを見てびっくりしました。

清楚にも天然にも思えません。

信じられないでしょうが、向かって一番左側の女性が能年玲奈なのです。蓮っ葉で姿勢も悪く、やや下品な、今時の女子高生にしか見えません。いやぁ、化けたなぁ。

彼女の昔の映像を見ていて、在りし日の自分を思い出しました。

私、以前はかなり口数が多く早口だったのですが、大学に入ってからシモネタを多用する癖がついてしまいまして、女性を辟易させるところがありました。元々品性下劣なのでしょうがないのですが、社会に出て数年経ちますと、
「学生だから」
「新人だから」
という理由でこの手の癖は許容されなくなります。

あることがきっかけて、シモネタを言わないように気をつけねばと固く心に誓ったものの、数年間、身に染み付いた癖は、本当に、なかなか抜けないのです。

そこで私が取った戦略が、
「考えながらしゃべる」
という方法。

とにかくゆっくりと話し、何気なく言って顰蹙を買うような言葉を、出来る限り減らしていこうとしたのです。そうしますと、まさに今の能年玲奈状態です。当意即妙な会話ができず、考えながら話してもどこかトンチンカン。時には回答しなければならないというプレッシャーと、思いつくモノすべてが下劣であり焦るうちに、トンデモナイ回答をするハメになります。そのうち、
「◯◯さんは天然ですね」
というありがたくない評価を受けるようになりました。

たぶん、能年氏も、本当に言いたいことは、心のなかに渦巻いているでしょうが、今の清楚で明るい雰囲気、主人公として求められる立居振舞を模索し、しゃべっていい言葉を考えながら話しているために、あの独特な間を作り上げているのではないでしょうか。

でも、今のキャラは、動画で検証する限り、彼女本来の素ではありません。ここ1年はなんとかこなすことができるでしょうが、次第にかぶった仮面に居心地の悪さを感じるようになり、大爆発を起こしてしまう危険性はないでしょうか? 広末涼子が、次第に自我を崩壊して、プッツン女優と言われたように。

そうならないことを、切に祈る次第です。

2013年5月28日火曜日

ジャンプで学んだ血統主義

昔、日本には立川文庫というものがありまして、子どもたちに大人気でした。
立川文庫(たつかわぶんこ)は、かつて存在した日本の少年向け文庫本シリーズのブランド、小型の講談本である。(中略)主に少年を対象としたこの文庫の内容は、講談や戦記、史伝などであった。なかでも猿飛佐助、霧隠才蔵などの忍者ものが好まれて、こういった物語上の人物をあたかも実在の人物であるかのように定着させてしまう。(中略)立川文庫の人気は大正末期には下降していくが、後々の大衆文学や時代劇にも大きな影響を与えた。
人間いかに生きるか、というテーマは人類普遍の悩みです。子供の頃に最初にそれを教えてくれるのは、第一に親、第二に学校でしょう。そして、小さい頃に触れた物語は、それらと同じくらい子供たちに、生きるための指針を与えるのです。

太平洋戦争以前、立川文庫の登場人物たちの示す勇気、親孝行、信義、愛国心などの価値観が、その後に生きた人々の心に大きな影響を与えたことを、後年多くの文化人が証言しています。

その現代版に当たるものが、少年ジャンプではないかと私は思っています。日本人男性の中で、少年頃に少年ジャンプを読んだことのない人はどれほどいるでしょうか? ほとんどいないはずです。なにしろ公称300万部。日本が誇るお化け雑誌なのですから。

私達の価値観には、知らず知らず、少年ジャンプのマンガの主人公たちの価値観が刷り込まれています。

少年ジャンプに連載するマンガの共通テーマが「努力、友情、勝利」であることはよく知られた話です。それが、知らず知らずのうちに私たちに刷り込まれているのでしょうが、これにもう1つ「血統主義」も追加する必要があるのかもしれません。
★ ジャンプの血統主義ワロタwwwwwwwwwww
1: 風吹けば名無し 2013/05/25(土) 11:44:02.83 ID:E4iyygPi!
悟空……純血のサイヤ人。下級戦士だが父は相当な実力の持ち主
ダイ……神の使者・ドラゴンの騎士の息子
承太郎……ジョースター1世の6代孫
幽助……魔界三大妖怪・雷禅の息子
遊戯……伝説のゲームマスター双六の孫
尊師……伝説の公認会計士の息子
ゴン……伝説のハンター・ジンの息子
ルフィ……世界を揺るがす革命家、モンキー・D・ドラゴンの息子
ナルト……天才忍者である四代目火影・波風ミナトの息子
越前リョーマ……伝説のテニスプレイヤー越前南次郎の息子
夜神月……警察庁幹部の息子
奴良リクオ……妖怪の総大将ぬらりひょんの孫
まったく意識したこともありませんでしたが、確かにその通り。「努力」を謳っていたものですから、努力の重要性を鼓舞する教育的な編集方針だと、集英社の編集部を称賛していた自分が恥ずかしいです。少年ジャンプは、主人公が強い理由を、努力した結果であると描きながら、必ずその親がスゴイ人間だった、という説明を必ずつけるのです。他にも『北斗の拳』も『ろくでなしBLUES』など、主人公がスゴイのは血統や親がスゴイのだ、という理屈付けをするマンガはいくつも思い出せます。その数、異常ですよね。

本当の編集方針は語られないもの。本当の飯の種も外部に出さないもの。集英社の編集部には、外部公表用の「努力、友情、勝利」以外に、こういった知られざる「売れる要素」が伝授されているのかもしれません。逆に、少年サンデーや少年マガジンには、ここまであからさまな血統主義のマンガは思い浮かびません。むしろ、親父はダメおやじであることの方が、多いですよね。

最も売れる少年マンガ雑誌で育った少年たちは、この価値観に知らず知らず染まっていきます。それが親への敬慕の念などへとつながるならば良いことでしょうが、負の面として、創業者一族による企業私有化を許容したり、差別心を養うなどの危険性を考慮せねばなりません。

「努力」と「勝利」の間には、大きな壁があります。努力は必ず報われるものではなく、むしろ報われないことの方が多いもの。それを、子どもたちは日常のスポーツや勉強で常々痛感しています。1学年に500人学生がいれば、頂点に輝くのはたった一人。彼と戦って敗れ去った彼らの怨念を昇華させるために、落ちこぼれの主人公が努力の果てに巨大な敵を倒す、という物語が作られます。しかし同時に、少年たちは時々ふと、我に返ります。

(これって、本当なのかな?)

そんな彼らの“常識”に反することを無理やり納得させ、壁を飛躍させなければなりません。
そのために、
「親がすごかったんだ」
という理屈付けをするしかないのだとしたら、それはあまりに貧しい発想というものです。

単純な子供達には、それで納得させられやすいのかもしれません。しかし、この種のステレオタイプに大人になっても囚われていると、不自由な価値観に縛られて、真実を見る目が曇り、幸福を逃すことがあるでしょう(自戒の念を込めています)。

私たち男性は、少年ジャンプによって、ある種の価値観を刷り込まれていることに注意深くならなくてはいけません。知らず知らずのうちに個々人ではなく、親は何をしている人なのかどうか、を詮索するような人間になっていないか、などの自己点検が必要です。

偏見や思い込みは、意識的になることで、その価値観から解き放たれます。
「昔、ジャンプを読んで、血統主義に侵されてしまったのではないか?」
と、ふと立ち止まって考えてみてください。そのとき、私たちはより自由になることでしょう。

2013年5月27日月曜日

アフリカで横行する「儀式殺人」と「製薬殺人」

ナイジェリアで「赤ちゃん工場」と呼ばれる妊婦監禁施設が摘発されました。
 ナイジェリア警察は(2013年5月)11日までに、南東部イモ州ウムアカの家屋から妊娠中の少女17人と子ども11人を保護したと明らかにした。少女らに出産させ、第三者に売却しようとした疑いがあり、家屋を所有する女の行方を追っているという。地元メディアは「赤ちゃん工場」の摘発と伝えている。
――「赤ちゃん工場」摘発 ナイジェリア、少女ら保護――
報道によりますと、犯人は少女をレイプし妊娠させ監禁、出産後に赤ん坊を取り上げて売りさばいていたといいます。

「赤ちゃん工場」が摘発されるのはこれが初めてではありません。何度も摘発が繰り返されてきました。赤ん坊は、1人が約 640,000円ほどで売れるため、所得の低いアフリカの人々にとってはビッグビジネスです。貧富の格差が解消され、治安がよくならなければ、「赤ちゃん工場」のような事件の根絶は困難でしょう。

赤ん坊たちのほとんどは、子供を望む子供の出来ない女性へと、引き取られます。アフリカの大部分の地域では、不妊女性への風当たりが相当強いのです。「呪われている」と見なされ、妻が殺されるケースすらあります。

そのために、不妊に悩む女性から新生児への引き合いが多く、新生児を売り買いするというビジネスが成り立つのです。

しかし、それ以外にも、赤ん坊が必要とされる理由があります。それが「儀式殺人」と「製薬殺人」です。

アフリカ南西部の儀式殺人

「儀式殺人」とは、ある儀式に沿って人を殺し、そのパーツを常に身近な場所に置くことで、悪魔的なパワーを手に入れることを目的としています。ナイジェリアやその南にあるガボンなどのアフリカ南西部では、人間の死体の一部を手に入れることで、超越的なパワーを手に入れられる、という迷信がまかりとおっています。
★ ガボンの「儀式殺人」と戦うハッカー集団
 アフリカ中西部の小国ガボンでは、人体の一部を手に入れると超自然的な力を得られると信じられている。そして、政治家や閣僚などが、人体の一部を得るための「儀式殺人」に関わっていると非難されている。
「ブードゥー教」という言葉を聞いたことはないでしょうか? 中米のハイチの密林の奥で、大勢の黒人が太鼓を叩きながら動物を殺したり、人間を殺してゾンビにしてしまう、という儀式を映画で観た人も多いことでしょう。あれがブードゥー教です。源流となったのが、アフリカ中西部の民間信仰です。
貧富の格差が開くと、貧しい人間は人間らしい扱いを受けなくなります。彼らがすがれるのは宗教しかありません。その中で土着の迷信は、負の感情をすくい取ることが出来るので、大勢の貧困者の"救い"となっています。

その上、内戦が頻発しているアフリカでは、人を殺すことにためらいのない人々が多いのです。

殺人に禁忌のない人々の間で、悪魔的なパワーを得るための儀式が営まれるうちに、儀式はエスカレートしていって、「儀式殺人」が広まるようになったものと考えられます。

海外に広がる儀式殺人

「儀式殺人」が世界的に注目されるようになったのは、「テムズ川少年死体遺棄事件」が発端でした。ご存知でしょうか?

2001年9月21日、イギリスのロンドンのテムズ川で黒人少年の胴体が発見されました。ロンドン市警はこの少年をとりあえず「アダム」と名づけました。

年齢は4歳から7歳ほど。肺の中の花粉の量から、イギリス滞在後すぐに殺されたことが判明。胴体は布で包まれ、ナイジェリア人の名前が書かれていました。DNA鑑定でもナイジェリア人の特徴があったため、ナイジェリア人のものと判断されました。

最初は性倒錯者による犯行が疑われましたが、死体の性器は破損していませんでしたので、その可能性は低いと判断されました。それなのに、なぜ子供の死体がバラバラにされたのでしょう?

そして、ロンドン市警が可能性として挙げたのが「儀式殺人」でした。

テムズ川少年死体遺棄事件では胴体のみがみつかり、その他の部分は一切見つからなかったことが、根拠とされました。アフリカ南西部の民間信仰では、胴体よりも手足などの末端部分が重要視されるからです。

それぞれに意味がありまして、
手………権力を象徴。人間の手を身近に置くことで、権力を手に入れられる。
足………防衛を象徴。呪いなどから逃げ去ることが出来る。
首………富と知恵を象徴。血を飲むためのコップとしても使われる。
性器……性的魅力を象徴。異性を手に入れ、子宝にも恵まれる。
となっています。

もしも日本で死体を隠し持っていることがバレれば、死体遺棄罪に問われるでしょうが、アフリカでは民間信仰の影響で、家の中に先祖の骨を飾っている家庭が多いそうです。死体のパーツが先祖のものなのか、それとも儀式殺人によって手に入れた死体なのかがすぐには判別出来ません。このために、捜査は難航、迷宮入りとなりそうです。

アフリカ南部の製薬殺人

人を殺して人体のパーツを使う別の理由があります。前述のテムズ川少年死体遺棄事件では当初、ロンドン市警は「製薬殺人」の可能性も指摘していました。

儀式殺人のルーツがアフリカ南西部ならば、製薬殺人のルーツはアフリカ南部です。イギリスはかつて南アフリカを支配していたために、南アフリカ系の移民が多いのです。

ロンドン市警はテムズ川の少年がそれに巻き込まれたのではないか、と考えていました。しかし、前述のとおり性器の損傷がなかったことから、その線は今では否定されています。

製薬殺人で主に利用されるのは、陰嚢、陰唇、耳、まぶたや唇などの、柔らかい部分です。その他、血液も珍重されます。

薬の原料となる人間の身体は、"Human Muti"と呼ばれます。これに薬草を混ぜて作られた薬は、その製法によって、様々な用途に用いられます。中でもある種の秘薬は、「エイズが治る」という噂があるために、エイズで苦しむアフリカでは"Human Muti"を求める人が後を絶ちません。

エイズが治る……そんなワケがありません。むしろ、人間の死体に未知のウイルスが存在していることも多いでしょうから、死体を利用した薬などにより、衰えた健康が悪化する可能性のほうが高いでしょう。それでも、人々は最後の希望として、藁にもすがる思いで呪術師に製薬を依頼します。

ちなみに、薬の原料とされるのは、捕まえやすい幼い子どもや高齢者ですが、珍重されるのはアルビノと呼ばれるメラニン色素が欠けた状態で生まれた人々です。

★ 東アフリカに広がる「アルビノ狩り」の恐怖
 アフリカ東部では07年頃から、アルビノを狙った誘拐・殺人事件が頻発している。タンザニアの呪術医たちがアルビノの人肉は「権力や幸福、健康をもたらす」と主張しているため、「薬」の材料として高値で取引されているからだ。
 タンザニアの警察当局によれば、両手足、性器、鼻、舌、耳がそろっていれば8万ドルという高値が付く。このため、一獲千金を目指して隣国のルワンダやブルンジまで「アルビノ狩り」に行く者が後を絶たない。
アフリカには、殺人を正当化する「邪教」がいまだに蔓延しています。日本でも昔、堤防を作ったり橋を作ったりする大きな土木工事が行われる場合は、人身御供が当たり前のように行われてきましたが、仏教の影響で、人身御供は禁止されるようになりました。

仏教やキリスト教、あるいはイスラム教などの世界宗教では、人身御供などのような不合理な殺人が禁止されています。民間宗教を圧迫した、などと批判されることも昨今は多いのですが、それでも、邪悪な迷信を根絶していった功績は、肯定されるべきでしょう。

身を守るために

近年、アフリカを旅する若者が増えています。しかし、日本人には危機意識がない方が多いのが実情です。昨日パプア・ニューギニアでレイプされた女性について書きましたが、男性でも強盗から殺される事故もよく起きています。ちなみに、外務省海外邦人援護統計によりますと、2011年には14人の日本人が海外で殺されています。

いくら恨みや妬みを買わないように気をつけようとも、人間の身体自体を手に入れようとする人々から狙われるのは防ぎようがありません。旅行者は殺されてもすぐには事件が露呈しないために、殺人者のいい鴨です。

ヨーロッパでは、ナイジェリアやソマリアなどからやってきた不法移民の問題が大きくクローズアップされています。スウェーデンでの暴動は何日も続いています。ほとんどのアフリカ系の人々は、明るく人懐っこく、素晴らしい人々でしょう。しかし、その土地に馴染むのには時間がかかりますし、そのために大勢の移民は貧しい生活を余儀なくされており、犯罪の温床となっているのです。

今後日本でも移民が増え、この手の事件が頻発する可能性があります。今のうちに、下に挙げる護身具を用意しておいたほうがいいかもしれません。

ケプラー樹脂で織られた生地は、ナイフによる攻撃を防ぎます。
ケブラーはパラフェニレンジアミンとテレフタル酸クロリドの重合によって得られ、分子構造が剛直で直鎖状の骨格を持つために、高強度・高耐熱性であり、同じ重さの鋼鉄と比べて5倍の強度を持つ。また、ケブラーは結晶性のポリマーであり、一般の有機溶媒に溶けず、溶融もしないために成形が困難なポリマーである。そのため、濃硫酸に溶解することで成形していることも大きな特徴である。
上記のシャツは半袖ですが、不安なら、もっと広範囲をカバーするこちらのシャツがお勧めです。

海外に行く予定のある方は、念の為に購入しておいて、損はありません。自分の身を守るのは、最後は自分なのですから。

2013年5月26日日曜日

語られざる情報がある

学生時代、バイト先で知り合った女性はN大学探検学部に所属していました。その大学の探検学部は昔から無茶をするのが当たり前、という風潮があり、女性であっても未開の地に一人で旅行して、その体験を語らなければならないため、卒業探検などはかなり際どいものになるのだそうです。彼女も4年制となり、卒業旅行としてその年の夏から冬の間に「卒業探検」をしなければなりません。彼女が選んだのが、パプア・ニューギニアの未開の地でのホームステイでした。

それは、彼女のオリジナルではありませんでした。信頼する先輩の女性が、2年前にすでに同じ村でホームステイをしており、同じ行程で旅行することを決めたのだと言います。マネしてはダメ、というわけではありませんし、彼女は2つ年上の先輩を尊敬していたため、むしろ同じ探検をできることに、彼女は喜んでいました。

ところが、それを決めて数週間後、今は社会人となったその先輩と酒を飲んでいる時、ある話を打ち明けられたのだそうです。
「〇〇、同じ旅行をするあなただから言うけれども、気をつけて」
そしてその先輩は、当時、現地人にレイプされたことをポツリポツリと話してくれたのだそうです。
私の友人女性は、その話を聞いてショックを受けました。

とはいえ、すでに航空券も用意しており、現地の公的機関とも交渉が大詰めを迎えていたため、今更旅行を取りやめるとはいえません。しかし、不安な気持ちを抑えられず、食事中に母親に、その話をしてしまったのでした。

お母さん、大激怒。大学に乗り込んで旅行を中止すると息巻き、娘はそれに反発。しかし、
「もしもあなたがどうしても行く、というのならば、私があなたの先輩の名前を出してそのレイプの話をして、大学に探検学部を潰してもらう」
と言うのに抗しきれず、結局、旅行自体を取りやめてしまいました。

「大変だったよ。いろいろと」
と話す彼女に同意したあと、私は一言物申さずにはいられませんでした。
「その先輩はひどいと思わない? 直前になってようやく話すだなんて」

私の友人は、それに対して首を振りました。
「別にいいんじゃないの? レイプされてもなかなか他人に言えないよ。それに、レイプを怖がっていたら、女性の行動範囲は狭くなるだけ。それじゃ女性が、自分で自分の首をしめるようなものじゃない。私の友人も、レイプされてもそのことを他人に話している人、ほとんどいないよ」

先輩をあくまでかばう彼女の屈託のない笑顔を見ながら、こう考えました。語る必要のないものは語らないものであり、そして案外ばれないものなのだろう。嘘ばかりをつく人を暴き出すのは簡単だろうが、何かを隠している人を見破るのは至難の業だ。成功譚などと言われるものの中には、隠されていることがたくさんあるのだろう。本に書かれていること、語られることだけではなくて、語られない真実が必ずあることを思いながら、他人の話に耳を傾けなければいけない。

彼女の話を聞きながら、そんなことを考えていました。

2013年5月25日土曜日

【閲覧注意】 46年後の出産

Today Found Out より
46年間子宮の中にいた子供を産んだ女性のことが、海外で話題になっています。

女性の名前はザーラ・アボウタリブ。アフリカのモロッコで生まれ育ちました。
彼女が初めて妊娠したのは、1955年、29歳の時です。ほとんどの女性が10代で結婚して出産する当時のモロッコの中では、遅い方でした。

(ようやく待ちに待った子供に出会える!)

彼女は出産を楽しみにしていましたが、十月十日経ち、陣痛がやってきていざ子供を産もうとしたのですが、まる二日かかっても産道に子供が降りて来ないのです。

部族の伝統の通り、実家で出産しようとしていた彼女でしたが、この緊急事態を前に伝統がどうのと言ってられません。彼女はとうとう病院へと運ばれました。

「帝王切開しかありません」
ザーラは医者にこう告げられます。

しかし、当時のアフリカの医療技術はあまりにもお粗末なものでした。帝王切開のために大勢の妊婦が死亡していたのです。現に、ザーラの入院の直前に運ばれてその病院で帝王切開手術をした別の女性は、さきほど、静かに息を引き取っています。

(このままでは医者に殺される)
ザーラがそう考えたのも無理はありません。彼女は突発的に病院から逃げ出します。

知人宅でかくまってもらったザーラさんでしたが、その後数日経っても、一向に子供がお腹から出てくる気配がありません。

そして、とうとう、胎児の心音は停止してしまいました。

……しかし、亡くなった子供は普通、流産するはずなのに、不思議なことに、子供はお腹にとどまったままだったのです。

部族には、ある言い伝えがありました。
「胎児の中には、流産したがために"子供を殺した母親"という不名誉を母に与えないように、体の中へとどまる者がいる」
これが部族に伝わる神話です。

ザーラはこの言い伝えを心の支えとして、胎児と共に生きていくことを心に誓います。重いお腹を抱えたまま、治療も受けずに72歳まで生きてきたのですが、驚くべきことに、その間に3人の子宝に恵まれています。
ここから推測ですが、子宮は二つあります。亡くなった子どもとは別の子宮で、妊娠したのではないでしょうか←二つあるのは卵巣ですね。推測が間違っていたので、ここは忘れてください。

さて、それから46年経ちました。お腹の膨らみも、
「少しお腹が出っ張った老女」
としか誰も思わずに、周囲に溶け込んで暮らしてきたザーラさんでしたが、2001年になって強い痛みを覚えるようになり、違和感を感じた彼女は病院でレントゲン写真を撮ってもらったのです。

体内に石灰状の異物を発見し、彼女の物語を聞いた医者は、改めて診察したところ、それは確かに昔「胎児」だったものであること、子宮外妊娠だったために元々出産出来なかったこと、そして、今ではそれが「石灰化」して、腹壁と重要な内臓器官に癒着していることなどが、わかったのでした。

亡くなった胎児は母を守るために、無害な石となって、眠り続けていたのですね。

2001年、今回診察してザーラを治療した医師は、
「46年前に病院から逃げ出したザーラの判断は、正しかった」
と断言しました。昔は胎盤を卵管から剥がす技術がなかったために、もしも46年前に帝王切開手術をしていたら、大量出血を伴うことは確実。そうすれば母胎ともに亡くなっていたでしょう。

46年ぶりに取り出された、ザーラの"子供"がこちら。
血液が付着しているために生きているかのようですが、内部はミイラ化し、石灰化しているのです。半分に切断したところ、見事に石になっていました。

このような石灰化した子供の死体のことを"石児"と呼びます。400年の医療の歴史の中では、300例ほどが報告されているのだそうです。

★ “石児”―18年前に妊娠した生まれざる胎児が摘出される
 石児は、過去数世紀の間に290例を超える報告があるが、医学が発達した今日では、発展途上国を別として、発生率はますます低くなっている。
 石児が発見された女性の平均年齢は55歳だが、100歳の女性から見つかった例もある。
 体内に石児が放置されていた期間は、平均して22年である。
子を亡くした母にとってみれば、いつまでも体内にとどまり続ける子供は、たとえ死んでいようと、自分の一部という感覚を覚えるのでしょう。その気持ちを考えると、切なくなります。

……ただ、亡くなった赤ん坊にとってみれば、どうでしょうか? 死してなお身体に46年間とどまりつづけ、母親が年をとるまで守り続けることができたのです。摘出後に天国に向かったこの子は、少し、誇らしい気持ちでいるのかもしれません。


参考:http://www.mymultiplesclerosis.co.uk/misc/zahra-aboutalib.htmlなど



※2013/12/14 0:51 追記
2ちゃんでこの記事が取り上げられていたらしく、この記事だけ、一気に閲覧者が増えてました。
似たような事件が最近あったのが原因のようです。
で、読者の1人から、「記事中に間違いがある」と指摘を受けたために、上記のように訂正しました。

すみません。
素で間違えていたorz

2013年5月24日金曜日

乙武氏のブログへの校正がすごい

乙武氏と銀座レストラン店主との間の揉めごとが、騒動に発展しています。

ご存知でない方もいらっしゃるでしょうから、簡単に説明しますと、今月18日に銀座のレストランで食事の予約をしていたライターの乙武洋匡氏が、店に抱えて運んでもらうことを店主に断られ、立腹し、店名をTwitterで暴露しました。これをきっかけに、乙武氏擁護派と批判派との間で論争が勃発したのです。

事件の経緯を知り、乙武氏に批判的となっていった私ですが、冷静になって考えてみますと、普段の私ならば弱者側を心理的に応援していたはずです。
「困っている人が階下で待っているのだから、その身体くらい、抱えて上まで運べばいいじゃないか」
と考えたはずです。

障害者へのバリアフリーという単純な図式に、この件は当てはまりません。乙武氏には、弱者と強者の二面性があります。障害者保護の問題と、正義を体現した著名人による私的復讐をどこまで許容できるかという問題とが混在していて、それがこの件をややこしくしています。

昨今、日本の世論は障害者などの弱者に対する偏見、差別などに、大変厳しくなっています。現に、以前、ハンセン氏病患者の受け入れを拒んだ熊本のホテルは廃業となりました。
★ ハンセン病元患者に対する宿泊拒否問題
銀座の店主の態度は、乙武氏のような四肢欠損の傷害を持つ人間への対応としては不親切です。ですが、廃業するに相当するほどでしょうか? 私はそうは思いません。でも、銀座という土地は評判を大切にします。このお店がテナント契約を更新することは難しいでしょう。

乙武氏は、「世間に問うてみましょう」と店主に言うくらいですから、己の影響力、その結果までもある程度熟知しながら、復讐心でもって他人の人生を壊すことを決意したはずです。しかも、純粋な怒りならばともかく、妻以外の女性への見栄という動機を公憤にすり替えています。そこに、不快感を覚えざるを得ないのです。

ところで、乙武氏、騒動から数日して、釈明文をブログにアップしていますが、それに対して有志の手によって丁寧に校正されたものがネット上にアップされました。これが丁寧で、ためになります。

★ 赤ペン先生による乙武の文章の添削がひどすぎるwww

私のブログの校正を誰かにしてもらえたらいいな、と願うことは時々あります。余計な文章があったり表記の不統一があったりということに後になって気づくことはよくあり、赤面することも多いのです。それを誰かに指摘してもらうことで、文章を書く力も自然と上がっていくことでしょうが、ただで指摘してもらえる親切な編集者の友達は、残念ながら私にはいません。

乙武氏の文章を読んだ時、内容への反感を感じたものの、文章にここまで突っ込みどころがあるとは考えませんでした。逆に自分の文章を反省する材料となりました。

2013年5月23日木曜日

相手の心をつかむまでの7ステップ


交渉力のある人というのは、ある共通の"型"を持っています。
当たり前のことを当たり前のように行うことが大切であり、彼らが持つ共通のテクニックは、極めて理にかなっているものです。本日は交渉力のある人が普段行なっていることをご紹介します。

1.あらゆることを事前に用意しておく
相手はあなたとの交渉以外に、他に考えなければならないことがたくさんあるのです。それなのに、商品のこと、購入方法など、客が考えなければならない余地を多くつくることは客の時間を奪うようなもの。

客からの質問にはだいたい応えられるように、事前にしっかりと準備しておくこと。そして、できれば質問をしなくてもいいように、詳しくシンプルな商品資料を用意しておくことです。まずは事前準備に時間をかけてください。

2.兵力は逐次投入ではなく、全力で打って出る
この商品を売ろうと心に決めたならば、一気に畳み掛けることが必要。長時間ダラダラと時間をかけるのではなく、短時間で勝負を決めるつもりで、できうる限りの戦力で一気に攻めこまなければなりません。

3.大きなことを目標にするために、まずは少しずつ
2番めに述べたことと矛盾するように思えるでしょうが、そうではありません。目標が大きいものであればあるほど、そこにいたる道のりがあまりに遠く思えるものです。そこで焦り、いきなり大きな目標を達成しようとすると、たいていは失敗します。

相手に商品を売り込む時も同じです。商談を成立させるためには、いろいろな困難をクリアしなくてはなりません。そのための最初のステップは、小さければ小さいほどいいのです。小さい目標を積み重ねた先に、大きな目標の達成があるのです。

4.本当の締切を提示する
「◯◯日までにお返事ください」
と依頼しながら、それを越えて申し込まれてもOKを出してしまう……こんな経験だれにでもあることでしょう。でも、同じことを繰り返していると、相手に侮られます。締切を設定しても、それを破ってもいいと思われたら最後、切迫感を顧客が感じることはなく、そのうちに購買意欲が失われてしまうのです。

商談自体を終えてしまうのはもったいないので、もしもその顧客とのつきあいが今後もあるのならば、たとえばいくつかのサービスを提示し、そのサービス提供に締め切りを設け、締切を過ぎればそれが利用できない、というような、仕掛けを途中で設定してみてください。そのうち顧客は、締切が本当であることを学び、購買意欲がかきたてられるのです。

5.得るものよりも10倍のサービスを心がける
等価交換の法則というものがあるために、相手から受け取る金銭に見合うサービスを提供すればい、と思いがちですが、そのサービスは果たして彼らにとっても同じ価値でしょうか。人間は受け取るものを過小評価し、与えるものを過大評価しがちです。そのギャップが広がるに連れて、顧客の心は離れてしまいます。

市場価値が確率されているものならばともかく、笑顔やサービスなど、金銭的価値に換算できないものを提供する場合は、常に自分がそれだけの価値があると考えているものの10倍のサービスを提供するようにしましょう。それが、相手と自分とのギャップを解消する一番いい方法です。

6.誰かの助けとなる
自分と相手だけの利益を考えて物事を進めるよりも、2人の取引が、社会のためにもなるような仕掛けを作れば、お互いのモチベーションが高まります。人間は他人のために何かをしたい、という欲求を生まれつき持っているものです。そのために、商売の損にならない範囲で、社会貢献的な要素を積極的に取り入れるべきです。それによって、社会評価も上がり、また、自分の仕事に誇りを持てるようになるでしょう。

7.恥ずかしがらないこと
平凡と非凡を分けるものは、恥ずかしがらないことです。最初にやることは、必ず批判されます。結果が出ないうちは叩かれるでしょう。それを怖がってはいけません。ましてや恥ずかしがることなど、愚の骨頂です。

誰もができることならば、他の誰かがやっていますし、そこに価値はありません。誰もやったことがないことものを提供するからこそ、顧客はあなたからものを買おうとするのです。

恥ずかしいという気持ちを捨てればなんでも出来ます。躊躇う弱気のせいで、これまで何億、何兆という思いつきが人々の心のなかに生まれ、そして消えて行きました。もったいない話です。誰もやらないことにチャレンジすることで、他人より際立ったものを生み出せることを忘れないようにしましょう。


参考:http://www.copyblogger.com/mind-control-marketing/

2013年5月22日水曜日

パソコン使用の弊害6つとその解消法

今では仕事でパソコンを使用することが当たり前になりました。取引先とのメールのやり取り、同僚への連絡、日報の記入、請求書の作成、顧客データの入力など、日常の様々な場面でパソコンを使います。

でも、そのせいでいろいろな無理が生じています。人間の身体は、毎日何時間も同じ姿勢で、バソコン画面を見続けるようにはできていないからです。

本日は、パソコンを使うようになったために生じた体の負担と、その解消法について紹介します。

1.眼精疲労
パソコンの画面は強い光を発しています。そのせいで細かな時も、ある程度の距離から見えるようになっていますが、その分、網膜に大きな負担をかけてしまいます。そのため、眼精疲労に襲われる人がたくさん出ています。

網膜に何時間も強い光を与え続けることで、網膜が劣化してしまうのではないか、とか、パソコンの光の中でも特に化学作用度数が強い、エネルギー度の高い青色光線が、人間の視神経に負担を掛けているのではないか、などと言われています。

解消法:PC用メガネ
そんなみなさんにおすすめなのが、青色光(ブルーライト)をカットしてくれるPCメガネです。

度付きのものは店舗で販売していますので、是非お試しください。私もこのお陰で、眼の奥に感じていた鈍痛を感じなくなりました。

2.腰痛
腰痛は人間が直立歩行をするようになってから生まれた宿痾だと言われています。人間が直立歩行をするようになって数百万年が経ちますが、まだ進化の過程にあるため、直立が腰に負担をかけることはどうしようもないことだと言われています。

これが一日中同じ姿勢でパソコンを見ているともなると、腰への負担は大変なものとなります。

解消法:腰痛改善ストレッチ


腰を反らせるのは、すでにヘルニアを患っている場合は激痛がはしるため遠慮したほうがいいでしょう。ヘルニアになるまえに、このストレッチを出来る限り日常に取り入れてください。

3.肩こり
年をとるとどうしても肩が凝りますね。老化現象としてしょうがないのかと思っていましたが、どうもこの症状はアジア人には多いものの、黒人や白人にはあまり見られないもののようです。牛乳消費量が関係あるとも言われていますが、定かではありません。

解消法:
牛乳を取る、という方法がまず一つ。カルシウムとタンパク質が効率的に取れるからです。それともう1つ、肩こりにはこの運動方法がよく効きます。私もこれを取り入れるようになって、肩こりからほぼ解放されました。


4.思考力の低下
パソコン作業は、脳を酷使しますが、脳は痛みを感じません。頭痛と呼ばれるものは、首の神経が圧迫されて生じるものであり、脳みそには痛覚神経がないために痛みを感じないのです。

そのため、長時間パソコンを使っても、筋肉と異なって脳は悲鳴を上げず、ただ、作業効率が下がるだけ。ところがそれに自分では気づかず、ふと時計を見ると、最初は1時間で済ませていた作業に3時間もかかっていたことを知って、自分が疲れていると知るのです。

解消法:ブドウ糖
30分おきにワンクッション入れて休憩するだけで、こういう弊害をなくすことができます。時計をにらみながら、必ず休憩をとってください。それと同時に、ブドウ糖を取るといいでしょう。

薬局でもよく売っていますね。

5.テニス肘
唐突だが、テニス肘になった。「テニスなんかやってません!」と医者に訴えると、原因はパソコンでタイピングをしすぎたからだという。物をつかんで持ち上げる動作やタオルをしぼる動作をする際に、肘の外側から前腕にかけて激痛が走る…というのが主な症状。珍しい病気にかかってしまった! と思いきや、近年、パソコンが原因でテニス肘を患うケースは珍しくないとか。
「『テニス肘』会社員が10年で激増」という記事によれば、手のひらを上の沿った形でタイピングをする人が急増したために、テニス肘と呼ばれる障害に悩まされる人が増えたのだそうです。特にデスクトップパソコンでは、キーボードがデスクよりも高い位置にあるために、手のひらをデスクに置いて、指を晒してキーパンチングしている人が多いはず。これがテニス肘という障害を招くのです。

解消法:手首を折ってキーを打つ
手首を反らせなければいいのです。そのために、手首を置くことが出来る台状の物をキーボード手前に置けば、手首の痛みはほぼ解消されます。こういう商品が役立つでしょう。



6.短命
1日に6時間座っていると死のリスクが40%増大する」という記事によれば、そもそもパソコンの前に座り続けるという姿勢を取ること自体が、身体に大きな負担なので、寿命が縮んでしまうのだと言います。
デスクワークが中心の仕事をしている人は立ち仕事が中心の人に比べて心臓病になる確率が2倍になるそうです。また、座った瞬間に足の筋肉からの電気信号が止まり、代謝によるカロリー燃焼率が毎分1kcalほどまで下がってしまいます。さらに脂肪分解酵素「リパーゼ」による脂肪燃焼率も90%下がり、座ってから2時間が経過すると善玉コレステロールが20%減り、24時間経過した後ではインスリンの効果が24%減って糖尿病のリスクが上昇するそうです。
糖尿病は怖いです。ほんの少しほったらかしただけで、患部がこんなになったりするのですから!
「マゴット日記」より
解消法:1時間に1度、椅子から立ち上がる
本当は運動することが一番なのですが、ついついサボりがちです。それでも、1時間にに1度立ち上がって軽く屈伸をするだけで、死亡率は劇的に下がるのだといいます。ただ、日頃仕事をしていると、1時間なんてあっという間で気づきません。携帯についているバイブ機能をタイマー代わりにしようとすると、しょっちゅう携帯をいじることになり、職場の中の自分のイメージが悪くなります。

そこでお勧めしたいのが、このアラームです。

音が出ず、赤い光で時間を教えてくれるすぐれものです。私も活用しています。ただ、ご注意。壊れやすく、硬い床に落としたら、すぐに液晶文字が飛びます。カバンから取り出す時に床に落としてしまって、それ以来数ヶ所の液晶が表示されなくなりました。

2013年5月21日火曜日

9.11を想起させるビル

これはいくらなんでも、悪質なデマだろ?!
この写真を見た時に、思わず、そうつぶやきました。韓国のソウルにある竜山国際業務地区に建てられる予定の住商複合ビルのデザインなのだそうですが、あまりにひどい。

このデザインは「ザ・クラウド(the cloud)」と呼ばれており、ツインビルを結ぶ部分の膨らみは、雲を表しているのだそうです。9.11の爆煙にしか見えませんが。
アメリカ人の気持ちを蔑ろにしていて失礼ではないか、と思いながら、元記事を読みました。

★ 奇妙奇天烈摩訶不思議なデザインのタワーがソウルにできます

記事が書かれたのは2011年12月。1年以上前になります。その後建設がストップしたという話もなさそうですから、数年後には、このビルがソウルにお目見えするのでしょう。

ぎょっとするデザインですが、構想としては至って真面目なもののようです。
二つのビルをつなぐスカイラウンジは14,000平方メートルの広さで、レストランやカフェ、会議センターやフィットネススタジオなどがそこに配置されるのだそうです。

設計したオランダ・アムステルダムの MVRDV(エムブイアールディーブイ) は奇妙な設計をすることで有名な建築家集団です。日本では新潟県にある「まつだい雪国農耕文化村センター」を設計しています。

オランダにある「アルファベットビルディング」は、分かりやすくて面白いですね。
しかし、建築家がいくら変わった意表をつく建物を設計するのが使命だとしても、「クラウド」のデザインは、9.11事件の被害者や遺族の感情を無視したものです。

そして、それを採用した韓国人の感覚を疑います。米国に反発する学生運動上がりの386世代辺りが韓国経済の中心を担っている現在の韓国では、人々はアメリカ憎しの感情に突き動かされてデザインを選んだのでしょうか?

以前、建築を学んでいる友人が、「建築とは思想であり、哲学である」と熱く語っていました。建物は単なる箱物ではなく、住む人々と、それを見る人々に強烈なメッセージを与え売るのであり、衣食住の中でも最も高価なものであるが故に、人々の強い思いを込められ得るのだと。

米国は韓国にとっての同盟国です。すべての人にとっての幸福を追求しろとは言いませんが、せめて、仲間がこうむった傷をえぐるべきではありません。
「あなた方の被害感情など、私は知ったこっちゃない」
という強いイメージを与える建物の建設は止めてほしいですね。

ビルが建つのは2015年の予定。韓国人がその前に、理性を取り戻すことを祈ります。

2013年5月20日月曜日

商人がひた隠しにしていたからくりタンス

「からくり箱」というものがあります。別名、秘密箱、細工箱などと呼ばれまして、神奈川県西部の土産物として知られています。
秘密箱は、内部や表面に仕掛を施し、一定の操作を行わないと開かないように作られた容器である。細工箱やからくり箱などとも呼ばれる。(Wikipediaより)
百聞は一見にしかず。映像をご覧ください。

日本では19世紀から作られ始め、美しい意匠と成功な仕組み、開ける楽しみなどから、全国的に有名となったそうです。

海外でも人気が高くて、これを送られた外国人は、たいてい大喜びします。


ただ、実用性はないな、と思っていました。なにしろ小さすぎます。この箱ごと持っていかれたら、おしまいじゃないの? と思っていたのですが、さすが日本人、こういった細工には異常な情熱を傾けます。

でも、この仕掛を応用した、本格的なタンスが作られていました。

これはスゴイ!

まさに職人芸の極地です。特に素晴らしいのは、箪笥の向かって右側の扉に仕組まれた細工です。

一見、ハメ殺しになっていて、開かないように見えますが、
その下の引き出しを開けて、上部の壁板を操作すると、
右側にスライドして回転し、裏側から新たな引き出しが現れます。
ところがそれで終わりではありません。

この引き出しの内、開くのは上2つだけです。2つ目の引き出しをすべて引き出して、
操作すると、下二つの引き出しのトリック板がはずれて、金庫が登場します。

これは欲しい。でも、お値段が高いです。さすがに16万円は、出せません。


いつか金持ちになったら、これを買うことにしましょう。

2013年5月19日日曜日

みんな嘘つき 下

今から10年以上も前に、ロバート・キヨサキという人物が書いた、
『金持ち父さん 貧乏父さん』
という本が話題になった。

それまで一生懸命働けば終身雇用で会社が面倒を見てくれた時代が終わり、リストラが当たり前になった時代に、人々は何かの指標を見つけようとしていた。

そのときに、教育者としてまじめに働いていたにも関わらず、解雇された著者の父「貧乏父さん」と、起業家として大成功を収めた友人の父「金持ち父さん」とを対比させて、従業員ではダメだ、ビジネスオーナーにならないとダメだ、と説くこの本はベストセラーとなった。

ネットワークビジネスなどをやっているヤカラの間では、未だにこの本がバイブルのような役目を果たしているらしい。新入社員となって初めて社会の荒波に飲まれた学生相手に、
「今のままで10年後、幸せになっている自分を想像できる?」
などと言って、この本を読ませて、自分たちのネットワークビジネスに勧誘するという手口が横行しているので、要注意だ。

それだけの説得力は、ある。世の中のサラリーマンたちの生き方を否定して、その生き方自体が不幸の源泉だと指摘して、そしてよりよい生き方として「ビジネスの所有者」となることを説く著者の論理は明快だ。ベストセラーとなり、来日した著者が、当時ニュースキャスターを務めていた筑紫哲也氏と会談しているのを見たこともあった。

ところが、そのロバート・キヨサキのエピソードが、すべて作り話だというのはご存知だろうか?

彼の通訳をしていた日本人スタッフが暴露、それも、尊敬の念を込めて暴露している。

著者の河本氏によれば、ロバート・キヨサキの父親は決して貧乏でなんでもなかったという。それに、金持ち父さんに当たる父親もいなかった、というのだ。

そして、ロバート・キヨサキ自身、冒頭の本を出版するまでは、金持ちでもなんでもなかったというのが事実のようだ。

でも今はほんものの金持ちだ。どうやって金持ちになったのか? それは、冒頭の本の中で紹介されていた、
「キャッシュフローゲーム」
と呼ばれるボードゲームと、それを使ったセミナー、通信教育などを組み合わせた販売が辺りにあたって、大金持ちになったのだという。つまり、本がベストセラーとなり、関連商品が売れたから金持ちになったのであって、金持ちになって『金持ち父さん 貧乏父さん』を書いたわけではないのだ。言わば、原因と結果がアベコベなのだ。

本来ならば、投資教育プログラムの販促活動として出版されたのが『金持ち父さん 貧乏父さん』なのであって、それは一種の寓話であり、フィクションであり、ドキュメンタリーではなかった。ところが、それがベストセラーとなった。今でもロバート・キヨサキはファイナンスの専門家として、いろいろな媒体に連載を有している。

出版業界というのは、そういうものだ。日本だけではなく、アメリカでもそうなのだから、アメリカの成功哲学、自己啓発の類も、あまり当てにならないということだろう。

2013年5月18日土曜日

みんな嘘つき 上

社会人経験のない学生や主婦がよく騙されやすいのが、テレビなどに出る人が本当のことを言っていると思い込んでいることにある。

先日、喫茶店で座っていた私の横で、出版社勤務と思しき2人の編集者がどうやって本を作るかを話し始めたのだが、
「この作者(どうやら医者らしい)には、あまり語れることがないから、今度この本を貸そうと思う」
「あのエピソードの解釈に、この本のここの記述が使えないか、今度相談しようよ」
と話し合っている。

以前本を出したことで話題となったサッカー選手の主治医の本らしいのだが、彼の思想はシンプルで、それほど難しいものでもないらしい。一冊の本になるよう水増しするために、その主治医が語ってもいない内容を増やすのならば、そりゃ半分詐欺だと思いながら、こちとら閉口したものだが、

(そんな内密の話は社内でやれよ)

と、思いつつも、隣にいるから耳をふさぐこともできない。多分彼女たちにとってみれば、特段隠すようなことでもないのだろう。

★ 松下幸之助、稲盛和夫…成功者のエピソードには嘘が多い?成功は偶然、事業計画書は嘘…

という記事では、世の中に出回っている成功哲学書にいかに嘘が多いかを、著者の鈴木氏が明らかにしている。
「鈴木さん、僕はちょっと疲れてるんです。なぜなら、あの本に書いていることはほとんど嘘だから。
 本を出す前から僕は名前が知られるようになり、講演などで“成功の秘密”を話すように望まれるようになって、“ウケる”話をするようになった。人々は美談を求めていて、僕はそれに応えるように、“努力は報われる”“夢を見続ければ叶う”という話をするようになったんだ。
 そんな話をし続けているうちに、自分もそれが事実だと思うようになり、嘘を本当のように話してきたんだ。それがあの本になった。
 鈴木さん、本当のことを言うけど、僕が成功したのは偶然なんだよ。たまたまやっていたことが当たっただけで、自分でも訳がわからないうちにこうなったんだよ。
 単なる偶然です、と言ったら人々は納得しない。だからこれまで読んできた本に書いてある話を適当に組み合わせただけなんだよ」
そりゃそうだろうと思う。努力した人、苦労した人は世の中にたくさんいるけれども、同じような努力をしても成功する人もいれば失敗する人もいる。そこには"運"という、摩訶不思議なものが介在することは間違いないのだ。理屈のないところに理屈をつけようとするから、無理が生じる。無理が通れば道理が引っ込むのは世の習いで、やがて真実は隠され、美談だけがまかりとおるようになるのだ。


そして、同じようなことは自己啓発と呼ばれている分野では、もっと顕著となる。
(明日に続く)

2013年5月17日金曜日

水沢アリーという恐怖

水沢アリーというタレントのことをご存知でしょうか?

以前、こんな少女マンガを読みました。
誰からも人気者の女子高生のクラスに転校生がやってきます。転校生は最初はおどおどしていて、からかわれたりするタイプだったので、それに同情した主人公は転校生に親切に接しました。

やがて、その転校生は主人公にやたらとまとわりつくようになり、主人公は鬱陶しく思うようになりましたが、そのうち不思議なことが起こりました。転校生は人気者の女性にソックリな容姿と性格へと変化していき、やがて人気者の女性の立場と入れ替わるのです。

水沢アリーを見た時に真っ先に思い出したのが、そのホラーマンガでした。

あのタイトルは何だったのだろう? 思い出せません。主人公はそれまで、誰からも好かれるキャラクターだったのに、その転校生が目立つに連れて、主人公が転校生を真似ている、と言われるようになりました。立場は逆転され、学校の人気者となった転校生からイジメられ、そして様々な苦難に陥ってしまうのです。

ローラは同じような恐怖を水沢アリーに覚えてはいないでしょうか? 誰からも際立った自分だけの個性だと信じていたものが目の前に他人として現れ、自分の存在価値がガラガラと崩れていく恐怖です。

自分の個性と他人のものの区別が曖昧になり、自分が否定されたような恐怖。しかも自分よりも時に大きな人気を得るという悔しさ。

その上、真似をする相手が自分よりも可愛ければ、まだライバル心をいだけますが、どう見ても下位劣化版。自分よりも劣った人間が、自分に何の断りもなく、自分そっくりの仕草をして、それが彼女自身の個性だと言いはる様には、生理的な嫌悪感をいだくものです。

モノマネタレントと歌手とのトラブルが、時々話題になります。モノマネタレントに本人が出会っても、必ずしも好意を抱くとは限りません。自分の短所などを誇張されたグロテスクな自画像を見せつけられると、時に人は拒否反応を起こします。

でも、モノマネタレントにはモノマネをする相手に対する敬意がありますし、そのタレントに取って代わろうとは思わないもの(人気が凌駕することはありますが)。しかし、水沢アリーの場合は違います。水沢アリー自身、真似ではなく本物だと言い張っています。

ローラのキャラは作り物っぽかったけれども、それを性格の良さでカバーし、世間に彼女独自のものとして認知させて、彼女を受け入れさせる土壌を作りました。でも、水沢アリーにはその必要はなく、ローラの下位代替品として市場を蹂躙すればいいだけ。悪貨は良貨を駆逐します。

水沢アリーが人気者となって、本家をディスるようになっても、ローラはあのキャラを貫けるでしょうか? 醜悪な自画像を見せつけられても演技を続けられるほど、ローラのココロは強いでしょうか? ローラが自分を見失ったとき、ローラの居場所はなくなってしまうかもしれません。

それにしても水沢アリーは気持ち悪い。まるでリアルなホラーを目の前で見せつけられているような恐怖を覚えます。
伊藤潤二傑作集 1 富江 上 (朝日コミックス) 

2013年5月16日木曜日

みずほ証券の誤発注の担当者は……?

ジェイコム株大量誤発注事件」のことを覚えているでしょうか?
2005年12月8日、新規上場したジェイコム(現・ジェイコムホールディングス)の株式において、みずほ証券(旧法人)が誤注文し、株式市場を混乱させた事件。俗に「ジェイコムショック」とも呼ぶ。
2005年に発生したこの事件によって、みずほ証券は大きな損害を受けました。たった一人の操作のミスで、一瞬の内に407億円の被害が会社に生じたのです。

私は、この誤発注を行なった社員は、いったいどうなったのだろうと気にかかっていました。もしかして、人生に絶望して自殺してしまったのか、それとも、神経を病んでしまったのか? それはなくとも、みずほ証券からは懲戒解雇されてしまったのは間違いなかろうと……。

ところが、先々月の話ですが、東証の売買システムの問題をみずほ銀行が追求して、東京証券取引所(東証)に対し賠償を裁判が今まで行われていて、今年3月18日にようやく結審し、判決が7月24日に出るということを知りました。

★ 株誤発注の損失をめぐる「みずほ証券―東証」の控訴審が結審、判決は7月24日

取引には警告が出るようになっていたにも関わらず、それを無視して取引していたみずほ証券側が勝つ見込みは、あまりないように思えたのですが、そもそも下限値を越えた誤発注を受け付けないシステムだったはずなのに、それを受け入れ、しかも取り消せないという東証のシステムにも問題があった、という主張にも一理あるため、判決は喧嘩両成敗、といったところに落ち着きそうです。

改めて、Googleで「みずほ証券 誤発注 担当者の現在」などのさまざまな単語で検索をかけたのですが、見事ですね。みずほ証券の社員が少しくらい噂を流していてもおかしくないのに、緘口令はしっかりと守られ、この誤発注をした社員がどうなったのか、まともな噂は一切上がっていません。

もしもこの社員が自殺などしていたら、当然話題になるわけですし、辞めたとしたら社外の人間をみずほ証券がいつまでも管理し続けることは困難です。再就職のために面接すれば、当然噂になるでしょうし、マスコミの餌食になってもおかしくありません。マスコミにも取り上げられず、社外に一切の噂が流れない、ということは、この社員が精神病院の閉鎖病棟に入院しているか、あるいはみずほ証券に在籍して、ひたすら東証の罪を追求することに全力を傾けている、という可能性が高いのではないでしょうか。


裁判の際には、みずほ銀行側の証人として、件の社員の証言が必ず必要です。なにしろみずほ証券にとっては、407億円の幾分の一かを取り戻すチャンスです。社員を辞めさせるよりも、
「君が与えた損害は、君の責任で取り戻すのだ」
などと言って、雇い続けていたほうが、大きなメリットとなるはず。

いろいろと想像するに、誤発注担当者は、みずほ証券にいまだ在籍している可能性が高いでしょう。みずほ証券の情報管理のためにも、それが一番の方法でしょうから。

それにしても、これだけあらゆる情報がネットを駆け巡る現在において、数百億円もの巨額な損失を会社に与え、あれだけの社会的混乱を引き起こした発端となった人間が、今何をしているのか、どうなったのか、噂らしい噂がまったくネットに流れないとは、大したものです。「人の口に戸は立てられない」などと言いますが、あれは嘘ですね。

みずほ証券は、よほど優秀なリスクコンサルタントを雇っているものと思えます。

2013年5月15日水曜日

53歳からの再出発

先日、二宮尊徳のことに触れました。彼のような才能を持って生まれた人間には、尊敬の念を抱かざるを得ません。彼ほどの能力を持たない私にとっては、彼にひたすら近づくように努力するしかありませんが、そんな時に勇気を与えてくれるのが、彼の弟子(?)の一人である、安居院庄七(あぐいしょうしち)の存在です。

彼のことを知っている人は少ないでしょう。安居院庄七は、寛政元年(1789)に今の神奈川県で生まれました。1787年生まれの二宮の2歳下ですから、ほとんど同世代です。でも、彼らが初めて出会った天保13年(1842)、2人の地位には大きな差がありました。

安居院は山伏の子として生まれるも、青年になり穀物商に婿入りします。ところが婚家の商売よりも米相場に段々とのめり込むようになり、とうとう投機に失敗して全財産を失ったのが、53歳のときです。人生50年と言われた当時では、すでに晩年。詰んでしまい、どうしようもない年です。彼の伝聞をまとめた書物には、
幼年青年と壮年期に至るまで、何ら伝うる所を聞かぬ
と書かれています。その年まで、これといった事績を残さず、いや、老年になって身代を潰そうとしているのですから、悪名だけが残ってもおかしくなかったはずです。当時、二宮が活躍していた神奈川のあの辺りは、度重なる飢饉で治安が悪化し、博打で身を持ち崩した人々が大勢いました。安居院自身が良からぬヤカラと、付き合いがあった可能性もあります。

さて、食い詰めて借金をこしらえた彼が頼ったのが、無利息で金を貸してくれるという噂の二宮尊徳でした。当時二宮は、貧しくても努力を怠らない農民のために、無利息でお金を貸していたのです。一種の社会貢献、今で言うマイクロファイナンスです。

ところが、二宮の滞在先を訪れた彼は、借金を断られます。真面目そうな人間だったならば、二宮も融資していたはずですが、そうでなかったということは、二宮に、当時の安居院の心底が見透かされていたということでしょう。安居院自身も、そう見られておかしくない風体、人相の人間だったのでしょう。
40歳を過ぎた者は、自分の顔に責任を持て
〜by リンカーン〜
ところが、ところが。

ここからが、安居院の素晴らしいところです。風呂番や雑用をしながら、居候を決め込んだ安居院は、二宮が語る、客や門人への言葉をことごとく筆写しながら、自分のくだらない人生を反省したといいます。ここが、転んでもただでは起きない男。いや、ここは二宮の感化力を褒めるべきか。

いずれにしても、二宮の語る言葉が53歳の安居院の精神を、根本から変えたことは間違いありません。彼は二宮から借金しようとしたことを恥じ、20日滞在しただけで地元に戻り、二宮尊徳が考案した尊徳仕法を婚家の商売へ応用することにしたのです。

彼が始めたのは「元値商い」という、仕入れた米を原価で売るという方法でした。

仕入れたコメを、仕入れた原価で売るのです。どこよりも安いのですから、当然大勢の客がやってきます。しかし利益は出ません。周囲はあざ笑いますが、安居院には勝算がありました。

米を売った後の、空の米俵や米ぬか、こぼれた米などを、細かく集め、それを転売したのです。

ほんのわずかな儲けですが、これが彼の人生を変えました。1年で手元には10両が残ったのです。1両が約5万円ですから、50万円の貯金ができた計算です。借金も返しながらでしょうから、成功といえましょう。

「たかだか50万円の貯金……みみっちい話だ」

と思われるかもしれません。でも、それができなくて困っている人が、この日本に何百万人、いることでしょうか。ネットでは大企業を指導したコンサルタントやMBAホルダーの話が花盛りですが、貧しい庶民にとって必要なのは、むしろ安居院のような存在です。

安居院は74歳で死ぬまでの20年間、二宮尊徳の報徳思想の普及に力を注ぎました。そのお陰で、神奈川県秦野市の一帯は今のような豊かな土地へ変わったのです。

閉塞した時代であっても、老齢となってからでも、倦まず弛まず努力を重ねていくことで、社会をより良いものへと変えていくことは、可能なのです。彼の生き方を知ると、元気が心の底から湧いてきます。

2013年5月14日火曜日

児童ポルノの所持規制に反対

麻生太郎副総理といえば、日本のマンガ文化に造詣が深いことで有名です。ところが、みんなの党の山田太郎参議院議員が2013年5月8日の参議院予算委員会で、児童ポルノ規制法の改正について質問したところ、規制強化に賛成するかのような回答をしたため、問題となっています。

表現の自由と規制の間をどう均衡をとるかに、人類は悩み続けていました。思想の自由、表現の自由を守るべきだという考え方は人類が勝ち得た思想ですが、それを面白くない、不愉快だと感じる人々にとっては、常に批判の的とされてきました。

確かに、児童ポルノの存在は、子供を持っている親にとっては大変不快なものですし、私を含めた児童性愛の欲求のない人間にとっては、なくしても別に構わないものです。ですから、表現規制派の言うとおりに規制しても構わないのではないかと思う時が私にもありました。

ところが、児童ポルノを規制したために、逆に性犯罪が増えるとしたら、どうでしょうか?

★ ポルノ規制した国はいずれも性犯罪が増えている!
ここではいろいろな研究結果をもとに、ポルノ規制が逆に性犯罪の増加をもたらしていることを示唆しています。特に面白いと思ったのは、フランスの性犯罪数の増加の問題です。
1998年に規制を開始したところ、7年間で未成年者への強姦が67%増加。家庭内、恋人間のDVも多発しており、毎年10人に1人の割合で女性がレイプを含めた性的暴力被害を受けている。
チェコ共和国やロシア連邦などの例も元記事には取り上げられており、これらの国では、ポルノの解禁の後に、性犯罪者数が劇的に減っていますが、これは社会主義制度の崩壊の影響などもありますから、ポルノ解禁の影響と性犯罪数の減少に因果関係があるとは単純に判断できない側面があるでしょう。また、アメリカのような大国も、日本といろいろな点が異なっているので、単純比較はできません。

でも、フランスと日本は、戦後70年間、同じような価値観を有してきた資本主義国であり、GDP成長率の推移などが、似たような折れ線を描いています。また、どちらも性的産業が適度に発達しているという点でも似ています。そして、その両国で、一方は児童ポルノの所持規制を強化し、もう一方は野放しにした結果、一方で犯罪数が増加し、もう一方では順調に減っているのだとしたら、それは、児童ポルノ所持規制が犯罪抑制の害になっているということの明白な証拠ではないでしょうか。

風邪を引いている人の自宅から薬が見つかったからといって、風邪薬が風邪の原因だとは誰も言わないでしょう。児童性犯罪を犯す人間の自宅にロリコン物があるのは、彼らの歪んだ性的欲求を抑える"薬"の役割を果たしている、という視点を、なぜポルノ規制は持てないのだろうか、といつも思います。

男性諸氏は、よくご存知でしょう。特に若い頃に性欲が高まり、それが解消できないと、ときにイライラとして不愉快な気分になることを覚えているでしょう。自慰行為などで性的欲求をとりあえず解消出来れば、それだけで落ち着くものです。

それを考えた時に、変態性欲の持ち主もまた、絵画等の児童ポルノのお陰で性的欲求を解消し続けているのであろうことは、容易に想像がつくのです。

もっとも、女性の生理を男性が理解しがたいのと同じで、女性にはこの不快感を理解できないかもしれません。それに、女性にも生理が重い方と軽い方がいるように、男性にもこの手の性的不満への不快感が強い人と弱い人がいます。同性であっても、生理の軽い人が重い人の苦痛を想像するしかないのと同じように、男性も、性的欲求の強い人の感じる不快感を、弱い人は想像するしかできません。

こうして、お互いが分かり合えず、建前だけが進行し、そして、世界は時に、より悪い方向へと進んでいきます。

たしかに、子供を持つ親にとって見れば、児童ポルノを所持する人が身近にいるということ、それだけでおぞましく、気持ちが悪く、そして危機感を募らせることでしょう。でも、逆に児童ポルノのおかげで、自分の子供達が危険な目に遭う確率が下がるのだとしたならば、その嫌悪感と折り合いをつけたほうがいいのではないでしょうか。

社会がいくら進歩しようと、人間の性欲などは大昔から同じなのです。もっと、人間の身体、動物的な身体に即した政治をおこなうべきだと思うのですが、いかがでしょうか。

2013年5月13日月曜日

歌は世界を駆け巡る 世界の歌10種

世界にはいろいろな民族がいて、それぞれ固有の歌を持っています。西洋音楽とは発想が異なるためか、一度聞いただけでは音楽と思えないようなものすらありますが、紛れもなく歌なのです。

本日は、そのような世界の様々な歌をご紹介したいと思います。

1.モンゴルの歌(ホーミー)
モンゴルに伝わる「ホーミー」という唱法では、一人の人間からニ種類の声を一度に出すことができます。喉を緊張させ、舌端の裏側で喉奥を塞ぎ、声を喉に共鳴させることで、喉奥から出るしゃがれ声と、口笛のような高音の二種類が、一人の人間の口蓋部から発生します。


2.イヌイットの歌(喉歌)
以前はエスキモーと呼ばれていたアラスカに住む先住民であるイヌイットたちの間には、音楽という概念がなかったそうです。しかし、子守唄などは存在しており、イヌイットからは「雑言」などと呼ばれていました。西洋の音階とはまったくことなる構造をしています。Wikipediaによれば、
叙唱のような歌い方
複雑なリズム編成
およそ6度間が平均の比較的狭い旋律的音域
旋律における長3度と短2度の傑出
起伏のある旋律線
 という特徴があるそうです。


3.ポルトガルの歌(ファド)
昔、元ちとせという歌手がデビューして魔もない頃に、テレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」で取り上げられたことがあります。
「こんな歌声を聞いたことがない」
キャスターが彼女の独特の唱法に対してこんな感想を漏らしたところ、外国人コメンテーターが、
「ファドに似ていますね」
と指摘していたのを思い出します。

ファドとは「運命」を意味する言葉です。ポルトガルの酒場で歌われ、人生の悲哀、恋愛の悲しみなどを歌い上げます。その悲しい旋律が、人々の心に染み渡ります。



4.奄美の歌(島唄)
沖縄の歌はよく知られるようになりましたが、奄美の歌はまだまだ知られていません。沖縄の琉球歌謡が人生の喜びを歌ったものならば、奄美の島唄は人生の悲しみを歌ったものだと言われています。「ワダツミの木」を歌った元ちとせは、高校3年生で奄美民謡大賞を受賞しています。「花」を歌う中孝介は日本民謡協会奄美連合大会で総合優勝しています。奄美出身者の歌手の根底には、島唄があります。

紹介する動画は、「サムライチャンプルー」というアニメの一場面。海外で大変評価を受けているものです。


5.ピグミーの歌
アフリカ中央部に住むバカ族は、ピグミーという名で知られ、平均身長が150cmほどしかない民族です。彼らの歌の特徴は、様々リズムが混合するという点。3拍子と4拍子を混ぜたり、そこからさらにリズムが変わるのです。複雑なリズムを操ってそれに皆がついていくところ、さすがリズムの達人、アフリカ人ならではと言えます。



6.ブルガリアの歌(ブルガリアン・ヴォイス)
ブルガリアの民謡は、クラシック音楽とは異なる特徴があるそうです。ビブラートをかけず、裏声ではなく地声で歌い、不協和音を多用します。どことなく、仏教の音楽である声明に似ていて面白いです。


7.チベットの歌(声明)
仏教には様々な文化が内包されています。そのうちに一つが声明(しょうみょう)といわれる音楽のジャンルです。よく「お経を聞くと眠くなる」と言われますが、あれはお経の旋律にリラックス効果があるからです。声明には独特の音楽理論があり、チベットではそれをさらに発展させていきました。世界中にファンがいます。ホーミーにも似てます。


8.バリの歌(ケチャ)
これは有名ですね。中学校の時に音楽の授業で習った人も多いはずです。ところが、これは近世になって新しく作られた音楽であることをご存知でしょうか? 

1920年代の後半、バリ島に住んでいたドイツ人画家が、バリ島観光振興のために、男声合唱のみで伝統神話を歌ってはどうかとバリ島の住民たちに提案し、それが現在も知られる「ケチャ」の原型となったそうです。


9.グルジアの歌
グルジアはスラブ、ペルシャ、トルコ等様々な文化が混合したために、お互いが交じり合い、ある部分では融け合い、ある部分ではそれぞれの特徴が残り、一風変わった音楽が根付いています。「雄鳥の鳴き声」(cockerel's crow)と言われる独特の唱法が混じったのを聞いた時、一瞬「え?」と思うこと確実。白人が当たり前のように東洋風の歌唱を行う様子は、世界の人々の多様性を実感させてくれます。



10.パキスタンの歌(カッワーリー)
イスラム神秘主義と訳される「スーフィズム」は、別名踊るイスラムとも言われ、音楽と大変縁が深いイスラム教の一分野です。音楽を聴き、回転しながら陶酔状態になることで、神との一体感を得ようとするその方法は、イスラムの中で音楽を発展させてきました。そこで歌われるカッワーリーは、スーフィズムの理想追求のために歌われており、一般庶民にも愛されています。


以上となりますが、いかがでしょうか。世界にある様々な音楽を、実際に現地で聞いてみたいものです。ちなみに、下記掲載のCDには、世界中の音楽が100曲収録されています。それが1,500円ほどで買えるのですから、いい時代になったものです。

2013年5月12日日曜日

『社員もパートもみずから動き出すこころの報酬の与え方』を読む

社員もパートもみずから動き出す「心の報酬」の与え方
時給760円の主婦パートから3年で店長昇格、売上を3倍にした中昌子さんの本『社員もパートもみずから動き出すこころの報酬の与え方』を読みました。

この本のコンセプトを知った時に興味を持ったのは、パートから始まり今では経営コンサルタントとして日本中を飛び回るという女性の改革法とはどのようなものなのかということ。

主婦と何千万円も稼ぐ経営コンサルタントの間はあまりにかけ離れています。経歴を持っているのではないだろうか、と疑いながら本を読み始めましたが、書かれていることは極めてまっとうでした。

正直言いますと、ここに書かれていることは、私がすでに知っていることでして、敢えて買わなくても良かったかもしれません。

でも、よくまとまっています。おカネもなく、人材にも恵まれない中小企業の経営者、とても小さな組織のマネージャーができること、こういったことが極めてコンパクトに、必要最低限のことが書かれているのです。小さな組織にできることはたかが知れていまして、著者が勧めるこの方法くらいしか、実行できることはないと思うのですね。逆に言えば、この方法だけに行動を絞ればいいため、考えずに実行出来ます。その点で、1冊の虎の巻と言えそうです。

彼女が推奨する「わくわくリーダー」について、紹介しましょう。
  1. 笑顔が素敵で目力があり、生き生きとしてパワフル
  2. 熱い思いがあり、軸がぶれない
  3. 自分の仕事に誇りを持ち、天職と思っている
  4. 自分の会社、自分の上司・部下に誇りを持っている
  5. 部下に対する愛がある
  6. 自分大好き
  7. 思いを伝える&思いを形にする力がある
  8. 行動が早い
  9. 巻き込み力を持っている&のりが良い
  10. 人を大切にする。おもてなし力がある
  11. 謙虚で「ありがとう」をたくさん言う
  12. 自己管理ができている
  13. 言行一致、約束を守る
  14. ユーモア感覚や遊びココロがある
  15. オシャレで清潔感がある
  16. 学び続けている
  17. 常に問題意識を持っている
  18. 何事も「自分原因論」で。自分を客観視できる
  19. 自分の可能性を追求し続けている
  20. 世のため人のためにという夢を持っている
こんな共通点を持っているのが、小さな組織の中で部下のモチベーションを上げることができるリーダー。軍隊で言えば、小隊長クラスに求められる人物像といったところでしょうか。
小隊は、概ね2個から4個の分隊で編成され、30人から50人程度の兵員を有する。
大手の組織となるとまた別ですが、中小企業のリーダーにとって役だつのは、元官僚やMBAホルダーの語る高度な理論よりも、こういう愚直なリーダー論ではないでしょうか。


2013年5月11日土曜日

権力のジレンマ

日本では、民主党が政権をとったのはいいものの、何もいいところを見せずに政権を移譲してしまいまして、今では青息吐息の状態です。

同じようなことが、ミャンマーの民主化の旗手であるアウン・サン・スー・チー女史の身に起こるかもしれません。

報道によれば、先月20日に起こった仏教徒とイスラム教徒の衝突が激化して、ミャンマー全土で仏教徒とイスラム教徒の対立抗争が起こっているのだそうです。殺人、レイプ、強盗などが多発して混乱が生じているという報道もあります。

これまでミャンマーの人々は、軍の圧政の被害者という立場でした。アウン・サン・スー・チーはその代弁者です。ところが、イスラム教徒との対立においては、仏教徒は90%の圧倒的多数者です。もしもアウン・サン・スー・チーが人権派としての立場からイスラム教徒を擁護すれば、彼女の支持者たちは彼女を見限るでしょう。

弱者が権力を握った時に、うまく政権を運営することは難しいものです。権力を奪取した旧敵への対応をいかにすべきか、腐敗した政治をどう建てなおすべきか、国際関係をどう修復していくか、といった諸問題に加えて、新しく現れるのが、新与党に属していない、別の弱者をいかに処遇すべきかという問題です。

仏教徒とイスラム教徒の対立が抑えられてきたのは、多分軍政のおかげでもあるのでしょう。軍政という共通の敵がある間は、お互いの対立が表面化することはありませんでした。ところが改革開放の波と、急速な民主化によって、軍政の圧力が緩みました。軍政下で同じような事が起きた場合、軍は双方の言い分も効かずに軍事力で鎮圧してきたでしょうが、もうその手法は使えません。

日本でも、民主党が政権を取った時に、それまで半権力側であった護憲派などの喝采を浴びたものですが、別の弱者である沖縄の人々を説得できなかった上に、福島原発事故後の被災者という、新たに現れた弱者を救うことが出来なかったために、彼らの命運が尽きました。

強圧的な人間が多少の圧政を行なっても人々は許容しますが、弱者を代表する者が権力を振りかざすことを許容する人はいません。

ビスマルクのような強面の政治家が権力を握った時、大きく社会が改善され、発展に向かってきたのは歴史の示すところ。アウンサンスーチーが権力者となって、果たしてミャンマー社会は発展へと向かうのかどうか。

私は難しいと思います。少数派であるロヒンギャ人を擁護できなかった彼女に、これ以上期待することはできないでしょう。

たとえば、南アフリカで政権をとったマンデラ氏は、白人との和解を呼びかけ、黒人に対して不利な法律であっても、それが国家のためになるならば積極的に取り入れて行きました。旧敵を認め、旧敵と和解しようとするならば、敵の取ってきた手法を取り入れることは、
「旧敵と和解するため」
という言い訳ができますが、彼女はどうも、万年野党のようなタイプで、終始一貫、軍政批判のみを続け、軍政がこれまでミャンマーで果たしてきた役割を肯定することはありませんでした。

今年初め、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチは2013年版の年次報告で、アウンサンスーチーは少数民族の人権保護に消極的で、失望していると批判しました。国際社会の圧力で政権についた彼女に、今度は国際社会が様々な要求をつきつけていきます。

権力のジレンマ。自宅に軟禁されていた時以上の苦悩を、彼女は今味わっているでしょう。

2013年5月10日金曜日

村上ファンドを支える女

村上世彰(よしあき)という人物が、10年ほど前に、仕手株取引で名を馳せたのを覚えている方も多いでしょう。

元通産省OBでありながら株式ファンドを立ち上げ、集めた大量の資金を武器に数々の優良企業の株式を取得した後、所有者となった権利を利用して、経営者に、
「企業にある資金を事業に使わずに銀行に預けておくくらいならば、株主に還元しろ」
と迫って無理やり金を引き出す、という手法で悪どく稼ぎました。最後はインサイダー取引が発覚して逮捕されます。

村上氏の父親は元台湾人だったそうです。『週刊文春』2006年6月15日号に、
(村上世彰は)主に中華民国(台湾)との貿易を営んでいた華僑貿易商である在日台湾人の村上勇の次男として大阪・道頓堀界隈に生まれる。台湾生まれの父は「華僑とインド人のハーフ」といわれる。
と書かれているそうです。親が金持ち、ハーフの元官僚とくれば、少女漫画だと高スペックの主人公になりそうですが、全然そうは見えません(笑)。
ただ、よく見れば美青年と言えないこともない。髪型を変え、身体を鍛え、もっと落ち着いて喋れば女性ファンも増えると思うのです。そういうイメージ戦略を、どなたか考えればよかったのにと、彼のスペックを知った後に思いました。

外国人の血を引いているからでしょうか、日本人が世間に遠慮するようなことでも情け容赦ない発言を繰り返しました。その様が、私には醜悪に見えましたが、世間のある層の喝采を浴びました。

彼の中に、世の中のために何かをしよう、という意思を感じられなかったために、まったく共感できませんでした。しかし、あの態度はもしかして、他人と異質であるがために、日常的に感じざるを得なかったルサンチマンが、源泉だったのかもしれません。それが当時分かっていれば、彼にもう少し、共感できたはずです。

ハーフで金持ち、官僚を辞めてファンドを設立、日本社会へのルサンチマンを秘めながら、それを見事に隠して株式市場へ打って出る……これで彼が喋り方を工夫してくれていれば、もっと良かったのに。ホリエモンといい村上氏といい、どちらも素材がいいのに残念です。一方はブクブクと太り続け、一方は笑い人形のように振舞っていたのですから。

その彼が、投資活動を再始動したのだそうです。
★ 新生・村上ファンド その野望と内情――この先、村上氏はどう出るのか?
 あの「村上ファンド」が株式市場に舞い戻ってきた。
 1月中旬、不成立に終わったPGMホールディングスによるアコーディア・ゴルフに対する敵対的TOB(株式公開買い付け)。その最終盤で突如、大株主に躍り出た金融会社「レノ」こそが新生・村上ファンドの中核会社だ。150億円超を一気に投じて約2割の株式を握り、買い占め先に書簡を送りつけて自社株買いを迫る──。そのやり口は全盛期を彷彿とさせるものだった。
村上氏は前回の失敗に懲りたのか、今回は表に出ずに、シンガポールから市場操作の指揮だけを取るようです。それを支える社員の中に、とある名前を発見して、おっと思いました。
 かつて盟友関係にあった野村証券OBの丸木強氏ら主要幹部は村上氏の元を去っていた。新たなパートナーとなったのは、村上ファンドで企画課長だった三浦恵美氏(37)、親しい税理士の赤根豊氏(43)、顧問弁護士的存在の中島章智氏(52)の3人だった。
三浦恵美……。今から3年ほど前の「AERA」の記事で、彼女の名前があったように思うのです。元村上ファンドの社員が村上氏を逮捕した日本政府への復讐に燃えて、孤軍奮闘している、といった内容でした。

株式市場は一種の戦場。そこで負傷した傲慢な指揮官をかばいつつ、復讐に燃える若き女性。現代の物語でありながら、日本史上のある一コマを連想させます。
それは、京都で乱暴狼藉を働いたために民衆から嫌われ、最後には京を追われた木曾義仲に、最後までつきしたがった巴御前です。

「すごい女性がいるものだ」
と思い、覚えた彼女の名前が、確か三浦恵美だったような……。

「AERA 三浦恵美」でググったところ、すぐにヒット。そして、私の予想がドンピシャだったことを知ります。
★ <記事紹介>「村上ファンド『復活』と美女」(『AERA』09年12月7日号)
『AERA』に掲載された「村上ファンド『復活』と美女」なるタイトル記事(3頁)が、一部の事情通投資家の間で話題になっている。「村上ファンド」を率いていた村上世彰被告はニッポン放送株のインサイダー容疑で逮捕され、未だ被告人の身(中略)だが、「レノ」なる会社の役員などを務める三浦恵美なる女性を通じて「復活」しているというもの。ただし、投資先は株から、不動産にシフトしているという。(なお、同記事では三浦氏も村上氏も互いの関わりを否定している)
そうそう。三浦氏は村上への忠誠と、金融当局への復讐を公言しながら、「レノ」と村上氏との関係を、当初は否定していたのです。
2006年6月のインサイダー事件前後に村上氏は居住地をシンガポールに移したが、毎月のように帰国しては指示を飛ばしているとされる。移住計画とともに村上氏が国内でひそかに進めたのは不動産投資への転換だった。その窓口に仕立て上げるべく、知り合いのつてで入手したのが休眠状態にあったレノだ。
08年10月、村上氏はレノを共同経営体制にするため「覚書」を交わしている。
ところが、やっぱり村上氏が、「レノ」の経営に参画していました。時来りて、隠す必要が無くなったのでしょうか。三浦氏は村上氏を裏切らず、徒手空拳で戦ってきたのですね。村上氏との絆は強かったのでしょう。村上のどこにそんな魅力があるのやら。頭はたぶん、抜群にいいのでしょうが……。

三浦恵美という女性に、これから注目していくと、面白い人間ドラマを観ることができるでしょう。

2013年5月8日水曜日

禅とイマジン 下

昨日、ハーバード大学の研究者が、脳卒中という病気で左脳機能が停止し、その時に禅でいうところの悟りの境地へたどり着いたという事実を紹介しました。

脳疾患によって、修行もなくその境地に到達できるということは、そもそも誰もが到達しうる境地であることを示唆しています。一部の人間に許された特別な境地ではなく、万人に開かれ、誰もが経験し、そして、確実にあるものなのです。
初め、自分の内部に言葉のない世界が大きく広がっていることを知って衝撃を受けました。しかしすぐに、私の周りに広がる素晴らしいエネルギーに魅了されました。自分の身体と世界との間の境界を認識することができず、自分が巨大になり、宇宙と一体化していき、すべてのエネルギーと一つに結ばれていることを感じたのです。とても美しい経験でした。
民族であるとか、人種であるなどの様々なこだわりから解放され、世界とダイレクトにつながることがいかに素晴らしいことか。涙を浮かべながら、彼女は訴えます。

彼女がいたった境地を聞いた時に私が思い浮かべたのは、ジョン・レノンが歌う「イマジン」でした。
想像してごらん 国なんて無いんだと
そんなに難しくないでしょう?
殺す理由も死ぬ理由も無く
そして宗教も無い
さあ想像してごらん みんなが
ただ平和に生きているって...

僕のことを夢想家だと言うかもしれないね
でも僕一人じゃないはず
いつかあなたもみんな仲間になって
きっと世界はひとつになるんだ
世界が一つのものであり、過去の延長上に今があるのではなく、今は今であり、人種や民族、階級や年齢などによって人々が差別されない世界……これは、ジル・ボルト・テイラーの左脳機能が停止した時にもたらされた、右脳的思考にあまりにも似ていないでしょうか。

彼らが描く理想の境地は、空想的社会主義者やアナーキスト、革新と呼ばれる人々の考え方と合い通じます。ジョン・レノンがイマジンを構想したのも、革新主義者との交流の中でした。

一方、左脳のもたらす、ものごとを厳密に区分し、過去を大切にし、未来のために何をするべきかを考え、刹那的な思想を軽蔑するというあり方は、保守思想ですね。

面白いものです。それぞれ、左翼と右翼と呼ばれることもあります。革新と保守とは、常に議論が対立しがちです。

2つの間の差異が明確に認識されるようになったのは、フランス革命がきっかけでした。革新的主張をする一派が、議長席から見て左側に、保守的思想を持つ一派が、議長席から見て右側に陣取ってから、左翼と右翼の区別は生まれました。

ところがその根源に人間の脳の差異があるのだとしたら、これは人類がもって生まれた宿痾だと言えるのかもしれません。

そして、それが人類共通の宿痾ならば、右翼、左翼と呼称される以前から、革新勢力と保守勢力とは、歴史の中で、常に相争っていたのだといえそうです。

左翼と呼ばれる思想が右脳のもたらすものであり、右翼と呼ばれる思想が左脳のもたらすもの、といのは、言葉からすれば逆のように思えますが、そうともいえません。フランスの国民議会で、議長席から見て左側の席に座った人々が左翼と呼ばれたそうですが、そもそも座っている人々からすれば、自分たちは議会の右側に座っているという認識のはずです。むしろ脳の位置と同じ場所に、それぞれが座っていたことになります。

そう考えますと、脳科学者・ジル・ボルト・テイラーの語る境地を完全なる理想郷と信じるのは、少し躊躇してしまいます。革新と呼ばれる人々の描く理想は美しく、魅力あふれるものですが、現実と相違しているために、人類の歴史に多大で深刻な爪痕をいくつも残してきたのを、私たちは知っているからです。

禅が示す悟りの境地、ジョン・レノンの「イマジン」が描く理想の世界、どちらも素晴らしいものであり、目標として思い描く境地ではあっても、現実を切り開くこととは別だと思った方がいいのかもしれません。

ジル・ボルト・テイラーは、右脳のみがもたらす幸福感に酔いしれてはいたものの、右脳だけでは病院に行くことや、友人に意思を伝えることが困難で、あと少しで彼女の生命は失われるところでした。それは、右脳の限界を示しているようにも思えます。現実を切り開くのは左脳の力です。それは、革新と保守、それぞれのあり方を示しているようにも思えます。

右脳と左脳のどちらもセットで人間の脳であるのだとしたならば、そのどちらに偏るのも、不自然なことなのでしょう。どちらともバランスを取りながら生きていく必要が有るということです。

2013年5月7日火曜日

禅とイマジン 上

脳科学者であるジル・ボルト・テイラー女史の講演動画が、話題となっています。ある朝、ハーバード大学で脳を研究していた彼女は脳卒中を起こしました。その詳細な体験談です。

当時37歳ですが、若くても脳卒中は起きます。決してご老人だけの病気ではありません。

その体験談――そう聞いて、これから語られるであろう内容とは、彼女の苦難と克服の物語だろうと想像するでしょう。高齢化社会では脳卒中は身近な疾患であり、それを、脳の第一人者が体験したからこそ、多くの人々の関心を得ているのだろう、とも予想するでしょう。

でも、そうではありません。彼女が語るのは、もっと心の内面に関わる内容です。

機能が停止したのは彼女の左脳。主に論理的思考を司る部位です。左脳は直線的にものごとを認識し、時間を過去と未来の流れの中で認識します。「現在」という時間は左脳にはありません。

ところが脳卒中のお陰で、彼女は右脳でしか世界を認識できなくなりました。右脳はイメージ、直感を司り、左脳とは逆に「現在」しか理解できません。

右脳のみで世界を認識した結果、彼女が得たものは絶対的な安心感でした。

左脳は言語も司ります。右脳しか使えない彼女は、言葉も満足に話せず、文字も読めません。助けを求めようにも、電話番号すら満足に思い出せません。うろたえて当然のはずなのに、その時の彼女は、ともすれば幸せの中に陥り、救急車を呼ぶことすら、面倒に思えたのだといいます。

自分と世界との境目がなくなり、自分が世界とダイレクトにつながっていて、大きなエネルギーに包まれているのを感じたと言います。それは「涅槃」と呼ばれている心境だったと告白しています。

心を落ち着かせ、「今、ここ」に意識を集中していけば、ある時を境に余計なこだわりから放たれて、すべての苦しみの原因である執着から解放され、まったく異なる世界認識を得ることが出来るようになる……この事実は、古からよく知られています。西洋の修道院、東洋の僧院、あるいは第三世界の呪術師などが、その境地を様々な形で記録に残しています。私たち日本人にとっては、「禅」の理想とする三昧(ざんまい)という言葉が馴染み深いかもしれません。

ほとんどが修行の末、あるいは宗教的体験によって生じるこの境地を、偉大なる神や仏の恩恵だと昔の人々は信じて来ました。ところが、ハーバード大学の脳機能学者の体験談は、それを否定します。

(明日に続きます)

2013年5月6日月曜日

最近気になった記事 5/6

最近気になった記事の紹介です。

★ 実はゴシゴシ洗いが原因!? 体臭が強くなる本当の理由
体臭コントロールは30代を越えた人間にとっては必須です。気を使わない50代の男性で、大変臭い人と電車で乗り合わせると戻しそうになることもあります。これから梅雨の季節となるため、気をつけましょう。

★ お好み焼き粉、ダニ繁殖注意 開封後の常温長期保存で
これは怖い。ダニは思いがけない場所で繁殖することがありますから気をつけたいですね。

★ GDPの1%しか占めない農業が日本の政治に隠然たる影響力を及ぼしている
GDPの1%しか占めないとしても、日本の人里の広大な面積を農地が占めているので存在感は充分です。GDPでは計りきれない大きな存在感が農業にはあります。

田舎の農地がすべて荒れ果ててしまうのは勘弁して欲しいですね。もっと農家になることが簡単で、自給自足のノウハウがもっと広まればいいのですが。

★ 腸内常在菌が宿主の思考や行動に影響を与えている可能性(協同乳業研究所)
腸内常在菌を入れ替えて、明るく社交的な性格の持ち主になりたいです。

★ コーヒーを1日2杯以上飲んでいる乳がん患者は、再発リスクが下がる
コーヒーにはいろいろな薬効があるようです。お茶とかコーヒーとかワインとか、人間が毎日のように飲むものには何かしら薬効があるのでしょう。今後、タバコにすら、いろいろな有効作用が発見されていくかもしれません。

★ エベレスト山中で「恐怖の」乱闘、目撃者が語る
エベレストに登る場合は、シェリフの助けがなければなりませんが、シェリフは下手をすると登山家よりも知識も経験も豊富であるため、登山家を補佐するよりも、登山家を先導する役割を果たし、どちらが主人か分からなくなることもあるそうです。その主導権争いが悲劇を生んだのでしょうか。

★ ますますガラパゴス化する東京モーターショー
都会では車を人々が持たなくなりました。猫も杓子も車をもとうとしていたあの時代が、異様だったのかもしれません。公共交通機関が発達している都会では、必要ならば自転車があればいいので、一生車を持たないと決めた男性も多くいます。

★ 無敵すぎるサラリーマンと、その美人すぎる娘を密着撮影
一枚目の写真を見て、最初は俳優かと思ったのですが、本物の会社員を使用したのですね。でも、こういうのりは、湯川専務をCMのメインキャラクターとして使用いたSEGAを思い出します。この会社、大丈夫なのでしょうか。

★ 論文不合格の中国人留学生、教授の机に現金積み上げ「合格点をくれたら…」
たかだか75万円で危ない橋を渡るはずがありません。せめて1000万円だったら、さすがの教授も翻心していたかもしれないのに、惜しいことです。

★ 最近、パソコンの終了が遅いと思ったらChromeのせいだった
Chrome使いの私にとっては大変役立つ記事でした。そうか。そのせいだったのか……。

2013年5月5日日曜日

華原朋美に与えられた試練

4月30日にTBSで放送された「火曜曲!」では、華原朋美が持ち歌「I'm proud」の冒頭で泣き始めたために、いろいろと批判されているようです。
「プロなら泣いてもTV歌唱中の音程をはずしちゃ駄目、この甘え体質が有る限り、昔を繰り返してしまうだろう」
「生放送で起きてしまったのか…」
などとネットでは書かれていました。

もっとも、号泣して歌えなくなったのは出だしだけで、その後は持ち直し、元気に歌っていたので一安心といったところでしょうか。

ただ、彼女のこれまでの軌跡や今回の号泣事件を観まして、歌手というのは因果な商売だと改めて感じました。

歌手は歌を何千回と歌う
歌手は一つの持ち歌を、生涯に何回歌うのでしょうか? 舞台で歌うだけではありません。練習のため、レコーディングのため、あるいは舞台稽古のため……。

もちろん、他にも持ち歌はありますから、ある1曲だけを歌う回数には限度があります。でも、一般人が毎日歌うことは滅多にありませんが、歌手はそれが仕事ですから、人が毎日仕事に行くように、毎日のように歌います。ヒット曲となれば、求められることも多いので、時には1日に何十回となく歌うでしょう。仮に平日1日に1曲だけ歌うとしても、10年では2500回近く歌うことになります。一生涯に歌う回数は膨大です。

言葉は現実化する
「千回の法則」というものをご存知でしょうか? ある言葉を千回繰り返して唱えた時に、それは現実化するといわれる成功哲学の一種です。

眉唾ものではあります。ただし、真実の一面を突いています。思考は言葉となって外へ影響を与えると同時に、内側の思考にもフィードバックしていくことが、心理学では知られています。思考が発言になると同時に、発言が思考へ影響を与えるのです。

人間の潜在意識には、繰り返し言われた言葉だけではなく、繰り返し言った言葉が影響を与えます。だから、言葉を何度も唱えれば、現実化すると古来から言われてきたのです。

「噂をすれば影」
「嘘から出たまこと」
などということわざを誰でもご存知でしょう。言霊(ことだま)などという言葉もありました。昔から魔術と呼ばれる分野では、同じ言葉を飽きることなく繰り返せば、現実化すると信じられてきました。いわゆる"呪文"ですね。

実際の所、繰り返して話すことで言った本人の意識が変わるから、今でも日本中の企業で、会社の方針を社員全員で唱和する習慣が続けられているのです。言葉が物理法則にすら影響を与えるというのは魔術師と呼ばれていた人々の誇張でしょうが、少なくとも聞くだけではなく話すことで、人間の思考が言葉の影響を受けるのは間違いありません。

さて、この法則が正しいとすると、恐ろしい現実が見えてきます。歌手は、歌を呪文のように毎日のように唱えます。歌手が歌詞の影響を受けないはずがありません。

支配と非支配
華原朋美の初期の持ち歌が、音楽プロデューサーである小室哲哉との間の極めてプライベートな感情を描いていることを、ご存じの方も多いでしょう。

華原朋美はシンガーソングライターではなく、シンガーであり、彼女の黄金期の楽曲はすべて小室から提供されています。そして、小室と華原はかつて恋愛関係にありました。
ずっと前から あなたをきっと見ていた
という「I BELIEVE」の歌詞だとか、
いつからか自分を誇れるようになってきたのは きっとあなたに会えた夜から
という「I'm proud」の歌詞は、華原の気持ちでありながら華原から生まれたものではありません。小室が華原の気持ちを想像しながら、華原に与えたものでした。

それはどういうことか。「華原にはこう考えて欲しい」と願う、小室自身の気持ちではあっても、華原の心の底から生まれたものではないということです。

それでも、華原が選びとったものならば華原のものとなったでしょう。しかし、シンデレラ・ガールは、魔法が解ければただの下女です。再びつまらない下女になるのを恐れた華原にとって、小室にすがる他ありません。恐怖を感じながら必死で掴んだロープに対して、華原がどれほどの愛情を注げたでしょうか。
何から何まであなたがすべて 私をどうにか輝かせるため 苦しんだり悩んだりしてがんばってる
「Hate tell a lie」は、浮気をしていた華原を、とがめるために小室が作って歌わせたものだといわれています。浮気をしたばかりの女性に自分を称賛する歌を歌わせるという拷問に近い処遇にも、華原は耐えねばなりませんでした。

自分を褒め称える歌を歌わせるというのは、独裁者のよく取る方法ですが、小室も同じことを恋人に強いたわけです。

そこに見え隠れするのは、支配と非支配の関係。先述のように、言葉には人の潜在意識に影響を与える力があります。その力で持って、小室は華原の恋愛感情を支配したのです。

操つられた精神は、自分のものではなくなります。傷つきやすくなり、もろくなり、そして壊れやすくなります。華原は小室から、精神を緩慢に壊され続けたともいえます。

無限回廊
華原と小室の恋愛末期には、さまざまな問題が発生しました。華原側の一方的に突っかかるケンカが多かったといいます。それは、小室の精神の支配を打ち破ろうという彼女なりの努力だったのかもしれません。華原の奇行も報道されました。

結局、小室と華原とは別れ、小室はその後、globeのボーカルKEIKO(山田佳子)と結婚し、永遠に華原の元から去ってしまいました。

華原は、それでも歌手を続けていかねばなりません。そして、ファンが望む限り、彼女の黄金時代を飾った小室提供の彼女の持ち歌を歌わねばなりません。歌う中で思い出されるのは、小室との甘い思い出であり、そして、理想化された小室の姿です。

彼女も元彼の精神的影響下から逃れたかったに違いありません。でも、元々他人に影響されやすい女性です。歌手には「自力型」と「憑依型」に分けるとするならば、華原は圧倒的に後者。普段は天然系の穏やかなお嬢さんが、いったん歌を歌うときはその世界に没頭して、異世界へと人々を誘う、そういったタイプの歌手です。

彼女は、歌を歌うたびに、小室との記憶の世界へ一度戻り、そして現実へと戻った時に、小室がもう戻ってこないことを再認識する、という行為を繰り返すのです。喜びと絶望の間を毎日のように行き来することは、精神に悪影響を及ぼさないわけがありません。

終わりのない無限回廊。歌を歌うことで、常に天国と地獄の間をさまようのです。

それは、彼女という歌手に与えられた苦しい宿命です。

2013年5月3日金曜日

71歳でも筋骨隆々

オランダに住む71歳のこの男性は、未だに毎日のトレーニングを欠かさないそうです。懸垂はお手の物であり、衰えからかけ離れています。

凄まじいですね。71歳でこれだけ動けるのは、日頃から鍛えているからしょう。

毎日鍛え続けることが大切です。明日から頑張ります。

2013年5月2日木曜日

名歌は観光地よりも長生きする

2011年の東北大震災で、東北各地は甚大な被害を受けましたが、観光名所もまた例外ではありませんでした。

日本三景の一つである松島もまた、周囲の街に比べれば比較的軽度であるとはいえ大きな被害を受け、修復には時間もお金も必要のようです。日刊建設新聞のサイトで、

★ 松島町の小白浜海岸を本復旧(県仙台土木)

という記事が紹介されています。

松島は風光明媚であることで知られており、日本中から大勢の人々が押し寄せてきます。名も知らない場所よりも、ある程度知名度のある場所には親近感が湧くものです。また、同じ日本三景の一つである「天の橋立」のある京都などと協力して復興活動を行なっていることが報じられるなど、様々な取り組みも行われています。

★ 日本三景つながりで防災協定へ 宮城・松島町と京都・宮津市

ニュースを読みながら、以前読んだ小林秀雄の言葉を、ふと思い返しました。
天の橋立という名は、いかにも自然に、誰かの心に浮んだのであろう。歌を思い出すだけで、もはや現代の私の心を去ったと思われる旅情が蘇る。名歌は橋立よりも長生きするだろう。
『考えるヒント』所収の「天の橋立」というエッセイの最後の言葉なのですが、彼の文学至上主義的な発言に不満と若干の反感を覚えました。

天が創りだした造形である自然美よりも、人間の作為である歌のほうが長生きするということはやや不遜じゃあるまいか。小林の先走りだろう。唐代の杜甫の言葉にも、「国破れて山河あり」とあるではないか、と。

しかし、冒頭に紹介したように松島の復興が話題となり、人々の関心を集めるのは、松島が多くの名歌の舞台となり、やがて日本三景の一つとして文学史上有名となったからでしょう。
心なき 身にだに月を 松島や 秋のもなかの 夕暮れの空    (伊達政宗)
松島や 雄島の磯に あさりせし あまの袖こそ かくは濡れしか (源重之)
松島や 鶴に身をかれ ほととぎす                    (河合曾良)
俳人・松尾芭蕉が曾良とともに東北を旅した目的の一つが、松島見学でした。芭蕉自身は、あまりに松島を見た感動が大きすぎて、一首も残せないまま、その地を後にしてしまいましたが……。

津波、高潮、または地震など、日本は自然災害の多い国です。松島、あるいは天の橋立などが、いつか大量の土砂によって埋め立てられるような被害に遭うかもしれません。でも、歌に歌われ、その文化を受け継ぐ日本人の思いがある限り、復興が行われ、観光地は元の姿を留め続けるのでしょう。

それは、名歌が橋立よりも長生きすることを意味します。小林の卓見を改めて思い知りました。

2013年5月1日水曜日

ハーレムを作る方法 あるいはその魔の手から逃れる方法 下

昨日、渋谷被告が占い師募集の広告を用いて、ハーレム予備軍の女性を探し出していた、という話を致しました。

この方法を使って、数百人もの女性と関係を重ねたのが、佐藤まさあきという漫画家。あまり知られていませんが、劇画全盛の時代に活躍された漫画家で、今でも熱烈なファンが多い方です。彼が1998年に出版した自伝『「堕靡泥(だびで)の星」の遺書』の中で、デザイン事務所のアシスタント募集を求人誌で呼びかけ、応募してきた女性を面接を装い食事に誘い、その中からみつくろって、欲望のはけ口にしていたことを紹介しています。その詳細を記載した『「堕靡泥の星」の遺書』は内容を紹介するのがはばかられる本なので、ぜひお読みください(笑)。

ちなみに彼は、好き勝手なことをした報いを受けてか、50代でEDとなり、66歳の若さで心不全で亡くなりました。

3.徹底した調査

……話を戻しましょう。渋谷がハーレムを作った方法について。

彼は受け取った履歴書の写真と現在の職場を調べ、ターゲットとする女性のバイト先などに変装して訪れたり、支配下の女性を利用したりして、相手の情報を徹底的に調べたのだそうです。

その段階では、このターゲットとなった女性は渋谷被告の顔を知りません。意識していなければ、お店に来た目立たない客のことなど見てもすぐに忘れてしまいます。

そして、相手から知られていないことをいいことに、相手のいろいろな情報を手に入れてしまうのです。噂を知ることはできなくても、働き方などを観察すれば職場の人間関係や人物像などをある程度知ることができます。

4.貶して褒める

彼の話法は、「けなしてほめる」というものでした。

たとえば、スーパーのレジに20代後半の美しい女性がいたとします。その女性に、まず、年を尋ねるのです。
「あなた、いくつ?」
それに正直に年を言ったらすかさず、
「結構、年、いっているんだね」
と、けなします。もちろん女性はむっとします。

するとすかさず、
「でもきれいだね。ほんとうに綺麗だね」
と徹底的に褒めるのだそうです。

これで女性はどうなるか。一度女性は不安になり、その後にさらに全否定されて深く人格が傷つきます。その傷を褒められることで癒された時、相手に支配されてしまうのです。

男女がつきあっていれば、ケンカもあるでしょう。相手を不安にさせてしまうこともあるでしょう。でも、それにつけ込んで、相手を支配しようとするのがDV男のやり口。渋谷被告のやっていることもDV男のそれと似通っているので合い通じるものがあるのでしょう。

5.不安にさせる

相手を自宅に引き入れた後、彼は調査した結果を利用して、
「あなたのお母さん、亡くなっているね」
「ガンで亡くなったんだね」
などと語りかけます。

それで渋谷の占いの能力を信じきった女性に、渋谷は追い打ちをかけます。
「悪霊が付いているよ」
「悪霊を祓えるのは俺だけだ」

そして、彼女を苦しみから救うためだと称して、彼が相手に命じるのが、
「シークル」
という呪文を千回唱えながら、ロウソクの炎を見つめさせるというものでした。

なぜシークル?
シークルを何回も唱えてください。
「しーくるしーくるしーくるしーくるしーくるしーくるしー……苦しい」

バカバカしいけれども、苦しみから逃れるための呪文だと思って女性が何度も唱える言葉自体が、彼女の潜在意識に、
「私は今苦しんでいるんだ」
という暗示をかけていたのです。

バカバカしいと思ったあなたは大丈夫かもしれません。

でもね、そこにいるのは、占い師募集の広告に応募し、渋谷によって調査された内容をもとに悩みをズバズバと当てられ、その上渋谷から「けなしてほめる」行為を何度か繰り返させられて、不安感でいっぱいな女性なのです。

そんな女性が暗い部屋で、ろうそくの炎を見つめながら、
「苦しい、苦しい」
と何度もつぶやいてみなさい。もう、誰かに助けてほしい、としか思えなくなります。

そこで渋谷がおもむろに部屋に入ってきて、彼女の肩を抱いて、
「大丈夫。俺のところにいれば、悪霊をすべて払ってやるから」
などとささやけば、もう、女性は渋谷のものとなってしまうのです。

こういう悪辣な方法は、知ることによって、その支配から逃れることができます。女性のみなさんは、上記のような手口にひっかからないように、十分ご注意ください。

そして男性諸君。渋谷のようなトンデモない男がハーレムを作り上げるためには、それなりの努力が必要であることをお分かりいただけたと思います。

努力無くして成果なし。セオリーなくして結果なし。ハーレムは無理でも、意中の女性を射止めたいながら、努力あるのみです。その努力のために、上記の内容がなんらかの助けになるかもしれません。