2012年6月17日日曜日
ソニーは将来のジョブズを採用できるか
最近、ソニーが新卒採用時の学生の服装を自由にする、という方針を発表しました。
★ SONYの面接に好きな服装で行こう! SONY「自由な服装を呼びかけると「罠だ」とつぶやかれる」
日本の新卒採用に独特の慣行があるのは、よく知られています。同じようなリクルートスーツを着て、髪型はそろって黒髪で、面接の時の解答はマニュアル化された同じようなものばかり。まるで何かの儀式のようで、よくよく考えれば奇妙な光景が毎年繰り広げられます。
求められる場で、求められる行動ができるかが問われているというのが建前です。また、中身以外の要素を極力排除して、人物本位で判断しようとする点では、とても平等的な制度ということもできます。
しかし、没個性な学生の中から、将来に会社を担いうる、宝石となる原石を見いだすことは至難の技です。採用する側にとっては難しいことを求められます。服装自由化は判断の材料が増えるため、今回のソニーの決定は、学生よりも採用する側にとってメリットのある改革だ、といえるかもしれません。
ところで、果たしてこういった小手先の改革で、たとえばアップルの創業者兼中興の祖であるスティーブ・ジョブズのような人材をソニーが選びだすことができるのか、どうか。
服装だとか、学歴欄だとか、些末なことにソニーはこだわりますが、それ以上にこだわるべきは、人材を選択するための根本的な基準です。
ソニーの採用情報のページを見ますと、「世界を相手に、まだないものをつくりあげるというチャレンジ精神、人々に喜びや感動を提供したいという強い意志」を持った人材をソニーは求めているそうですが、現在ソニーに籍を置く社員に、それがどれほど備わっているのでしょうか。
採用する側は、ソニーの業績をここまで落としてしまった人々です。ソニーが躍進を遂げていたときに採用されてきたのは、ここ30年ほど日本で求められてきた人々の理想像でしょう。コミュニケーション能力に長け、人間関係を円滑に保ちつつ、迅速に仕事をこなしていく、頭の回転が速い、屈託のない、人間的に立派な、バランスが取れたタイプ、といったところでしょうか。
そんな方々が、ジョブズのような頑固で東洋思想にかぶれた風変わりな人材を、果たして選びうるかどうか。あるいは青色発光ダイオードを発明した意固地で執着心の強い、中村修二のような、ある意味バランスに欠けた人物を選ぶかどうか。
いびつな人間は、バランスの取れた人間を周りに置きたがりますが、バランスの取れた人間は、いびつな人間を避けるものです。しかし、世の中の先端に進むのは、現状に満足できず周囲と反りがあわない異端児です。それがクリエーターの特徴であり、周りに合わせるのではなく、周りを自分流に変えてやろう、という野心を持つ人々です。コミュニケーションよりもリードを好むことが多いものです。そういう人物を抱え込むことは爆弾と一緒に暮らすようなもの。なかなかしんどいことですが、組織の活性化のためには、必要なことでもあります。しかし、一見、周囲よりも様々な点で劣っていると思えるような人物を敢えて採用しようとする賭けに出ることは、ソニーのようなベスト&ブライテストにとっては、難しい選択でしょう。
たとえば島津製作所に勤務しながらノーベル賞を取った田中耕一は、社会人になっても、髪型を変えるのが面倒だといって丸刈りにしていたといいます。そのような奇妙な人物が、ソニーに増えてくれば面白いことになると思いますが、難しいでしょうね。
本日読んで、気になった記事はこちら。↓
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鳥とは意思を疎通できる気がしますが、昆虫とは無理です。鳥に餌を与えていると、いずれなついてくれそうですが、巨大トンボに餌をやっても、決してなつくことはないでしょう。巨大な虫があちらこちらで飛んでいなくてよかった。
★ 起承転結は古い! ネット時代の文章術とは?
起承転結の代わりに、起承結を提案していますけれども、それなら「序破急」で説明すればいいだけなのに。この手の記事は、目新しいことを言おうとして、誰もが知っていることに勝手な用語を作って解説する、というパターンが多いです。とはいえ、肝に命じなくては。
★ 読み手をハッとさせる上手な文章の“型”とは?
勉強になります。
★ PCが起動した際に、強制的にAVが流れるようにするCOOLな方法
この手のいたずらは、どれだけ知っているかが勝負です。友人がちょっと席を外した時に、どのイタズラをしかければ、一番盛り上がるか……考えただけで楽しくなります。動画を見ると、体格のいいいかつい青年が今回のターゲットのよう。AVネタでイタズラをしても、場が変にならないキャラクターの方のようです。
★ 国連報告「地球は既に限界点」
ローマ・クラブが、地球の石油はいずれ枯渇する、という予測を建てて話題になりました。また、地球温暖化のレポートが出されました。これらの発表を受けて、人類は地球規模の環境悪化と戦いはじめましたが、どうやらもう、白旗を上げるしかないようです。
……ほんとかなぁ。
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