「本を出したい」という言葉をよく聞きます。今ではブログやHPがあるので、個人の意見を世の中に発表するのは難しくなくなりましたが、それ以前は、出版だけが、個人のまとまった意見を世の中に発表する唯一の手段でした。その影響か、本を出す事をステイタスと考えている人は、今でも多いようです。
本を出すとは、製本までこぎつければ終わりという訳ではありません。仮に資金力のある団体が「私達の思想を広げるために、出版社を作ってしまえ」と、思って本を大量に刷っても、本屋へ流通させることは難しいでしょう。
本屋と出版社の間には「取次」と呼ばれる仲介業者がいて、この流通業者が、たいへん大きな力を持っています。彼らは全国にある何万店舗という書店に、出版物を短期間で一斉に並べる力を持っています。書店はほぼ、彼らの言いなりです。彼らがウンと言わない限り、百万部を刷って書店に置いて欲しい、と出版社がいくら望んでも、それはできない相談なのです。
日本の書籍の流通を抑えているのが、トーハンと日販という二強なのですが、このうちトーハンと出版業界との間が、最近ギクシャクしている模様です。
記事を要約しますと、トーハンは現在お家騒動で揺れているそうです。前会長の上滝博正が会社を牛耳っていて、それに反発した現経営陣が今年5月に追い落とされてしまいました。
さらには講談社社長を本人に意思確認をせずに社外監査役にし、講談社社長はこれを拒否。どうやら、社内のゴタゴタをもみ消すために、出版業界の重鎮を側近に据えようとしたようですが、それを拒絶したようです。
この騒動の背景には、「セブン&ワイと手を組み、既得権益を守りたいトーハンと、その中抜きを目論む出版各社を代表する野間氏の対立軸」があるのだそうです。
面白いですね。既得権益を守ろうと、お互いを追い落とそうとする経営陣たち。最終的に共倒れになる、などという事態は避けてほしいものです。
中でも面白いと思ったのは、ポプラ社の坂井宏先社長がこの1件に絡んでいたこと。ポプラ社といえば、水嶋ヒロに2000万円のポプラ社大賞を受賞させて世間の顰蹙をかったところです。
邪気はなくとも公私混同の激しい社長、というのがもっぱらの評判でのようです。非常にエキセントリックで、名誉欲も相当強いといいます。出版社社長という地位にはあきたらず、社内だけではなく世間からの賞賛が欲しくなったのでしょうか。
しかし、児童書専門の出版社社長という立場では、子供向け、というイメージが強いために、日本社会の中では一般書向けの出版社社長よりも、格下に思われるようです。私は児童書専門の出版社は、とても素晴らしい会社だと思うのですけれどね。
しかし、ポプラ社の社長にとっては、我慢出来ないのでしょう。名誉欲を欲するあまり、芸能人に大賞を受賞させたり取次の後任社長に就こうとしたり、いろいろとあがいているようです。しかし、怪しげなことをしていると、評価もどんどん怪しげになっていくといういい見本のようにも思えます。
本日読んで、気になった記事はこちら。↓
★ あなたの幸せや成長をさまたげている「5つの謎の恐怖」 - NAVER まとめ
2ちゃんねるからの引用が禁止されたせいか、最近NAVERまとめが元気ありませんね。他人のふんどしで相撲を取ろうとしても、他人の力が強ければ、簡単に出場停止となります。
パクリのパクリには協力したくないので、できるだけ私も読まないようにしていますが、時々、良質のエントリが上がると読んでしまいますね。
★ 妻の稼ぎが多い家庭で起きていること
これは大きな問題です。自尊心をもちたい男性と、それよりも稼ぐ女性。これまでの価値観を持ったままでは、家族の間がたちゆきません。
参考になるのは、アジアの女系家族かもしれません。そこでは、男性が女性の後塵を拝していても、さほど問題とはなりませんでした。女王蜂のように長老女性が君臨し、それを働き者の女性が守り、男性がその周辺をうろうろする、というのがその社会様式です。その社会では、女性は敬われる立場であり、社会の生産活動には女性が従事していました。
その間、男性はどうしていたか。何もせずに、酒を飲んだりして、くだを巻いていたのだそうです。稼ぎの少ない人間は、その代わりに自由を与えてあげれば、多少家で女が威張っていても、ストレスがたまらなくなると思うのです。
★ 超電導送電、実用化へ一歩 電力不足に効果、NTT系など計画
超電導といえば、ここ30年くらい騒がれていた技術ですが、ようやく実用化が進んでいる模様です。最近核融合に成功したというニュースも流れてきました。脱原発社会は、案外手の届くところまできているのかもしれませんね。
面白いですね。既得権益を守ろうと、お互いを追い落とそうとする経営陣たち。最終的に共倒れになる、などという事態は避けてほしいものです。
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邪気はなくとも公私混同の激しい社長、というのがもっぱらの評判でのようです。非常にエキセントリックで、名誉欲も相当強いといいます。出版社社長という地位にはあきたらず、社内だけではなく世間からの賞賛が欲しくなったのでしょうか。
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