2012年8月7日火曜日

常識の積み重ね『テンパらない技術』

『テンパらない技術』という題名が気になって本を購入しました。

読んでるところを見られたくない題名です(爆

「テンパる」とは、「焦る、いっぱいいっぱいになる」ことです。「テンパる」人間であると認めるのは、自分は仕事ができない、と認めるようなもの。恥をさらしたくないので、人前で読んだり本屋のカウンターに持って行ったりしにくい本です。

でも、密かにテンパることに悩んでいる人はたくさんいるはず。

そもそも肝心な時に動揺してミスした経験がない人が、果たしてこの世にいるでしょうか?

オリンピックが今、イギリスで開催されています。選手たちは自分をコントロールする最高レベルの訓練を、多数積んでいるはずです。

ところが、そんな彼らですら、オリンピックという大舞台で実力を発揮できません。彼らですらそうなのですから、言わんや我々をや、です。

「テンパらない技術」とは誰にとっても必要な技術といえます。

この本に、我々にとって喉から手が出るほど欲しい技術が隠されているに違いない! と思って、購入して読み始めたものの、最初は期待はずれでした。

……当たり前のことしか書かれていない(; ̄O ̄)

例えばこんな感じ。
ものの見方や考え方が偏ったり、他人の意見が耳に入らなくなってきたりするときは、「テンパる」準備状態とも言えるのです。「こころの視野」を広くキープしておくには、どういうことを心がけておけばいいのでしょうか。いちばんわかりやすいのは、他人の反応、顔色です。自分のとった態度や行動、発言が、鏡のように現れるのは、他人の反応です。「他人の顔色ばかりをうかがって……」と悪い解釈を思い出してしまいますが、逆に自分ではわからない、「自分がどう思われているか」という情報を得ることもできるのです。
全編このような、誰もが知っているような常識的な知識が次々に現れてきます。なんら特別なことが書かれていません。

最初はそこを読み飛ばしてましたが、やがて、読み飛ばしていると何も残らなくなることに気づきました。
「テンパりは伝染する」
だとか、
「テンパったときの自分や他人の姿を思い出す」
とか、
「お腹に力を入れてゆっくり息を吐く」
だとか、心を落ち着かせるための常識的かつ王道な方法ばかり書かれています。それにともなう面白いエピソードだとか、詳しいデータが載っているわけでもありません。

結局、テンパらない技術とは、メンタルを健全に保つための方法としてよく知られている当たり前のことを積み重ねたものだ、というのがこの著書で書かれているとわかった時に、改めて最初から読み直すことにしました。

知ってる、知ってる。……でも実践していない。そんなことばかり。どれか一つを行えば万事解決するような、便利な技術は載ってません。少し肩透かしを喰らいましたが、逆にいい薬にもなりました。

「テンパらない技術」……そのための効果てきめんな特別な方法があれば、オリンピックで実力を発揮できない選手はいませんよね(笑)

今の自分の生活を総ざらいしようと思っている人には、よい本かもしれません。




本日読んで、気になった記事はこちら。↓

★ エネ庁課長:原子力委に脱原発検討しないように要請
もしも今年を現す漢字を今選べ、と言われたら、「隠」の字が選ばれるかもしれません。社会的に相当の地位にある方が、隠蔽することに汲々としている様は、醜悪そのものです。

大津イジメ事件もそう、原発再稼働もそう。被害者や消費者と情報を全て共有した上で、問題を解決しようという姿勢が彼らには見えません。


★ これ1枚で布団としてもソファとしても使える!!変幻自在の多機能布団『Blandito』
このソファーは、見ただけで欲しくなります。いろいろなシーンを想像できます。楽しい家族の語らいがその先に待っているかのようです。


★ 人間はロボットではないんだ――ムハマド・ユヌス氏が考える資本主義の次の世界 (1/3)
マイクロファイナンスの創始者のインタビュー記事です。考えさせられますね。
今、スペインの若者たちは、半分以上が失業しています。彼らは起業精神が旺盛で、力もあり、テクノロジーも知っている世代なのになぜでしょう。準備をして、仕事に就こうと思っても、職がない。誰の責任でしょう。本人の責任ではありません。
おっしゃるとおりです。



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