今から数年前、会社から帰宅して、晩飯を食べ終わった時のことです。チャイムが鳴りました。時間は、夜の9時頃でしたでしょうか。
ピンポ~ン!
「はーい」
と答えながら玄関に出て、覗き穴から覗くと、背の低い小太りですが、やや可愛い女性がそこに立っています。
たぶん、宗教の勧誘だろと思いながらドアを開けました。面白そうだから、からかってやれ、と思ったからです。
ところが案に相違して、彼女は自分の名前を名乗り(中国人特有の名前です)、
「隣のアパートに住んでいるものです。こちらのアパートの方が日当たりがいいので、こちらに越そうと考えている。ついては、内装などを確認したいので、部屋の中を見学させて欲しい」
というのです。
こわいなぁ、部屋の中を調べられて、数日後に泥棒に入るつもりだったら嫌だなぁと躊躇したのですが、面白そうだったので、彼女を中にいれました。
ひと通り案内したあと、せっかくだから……と彼女にお茶を出して、話を聞いてみたのです。
彼女は福建省生まれ。数年前に来日、日本語学校で学んだ後、現在は中国との貿易業を行なっている日本企業の事務員をしているのだそうです。
「男一人の部屋に入るのに、勇気がいりませんでしたか?」
と尋ねたところ、
「いや、あなたの部屋は通りから丸見えで、仕事帰りには、あなたが窓際で本を読んだり運動をしているのがよく見えていました。だから、安心できる人であることは分かっていたのです」
と言ったのでした。
当時、私は二階に住んでいて、カーテンをしていませんでした。引っ越した時にカーテンレールがついていなかったので、別にいいや、と思って、カーテン無しの生活を数年間続けていたのです。その上、アパートの前は駐車場のため、非常に日当たりが良かったのですが、通りからは丸見えという問題を抱えていました。よく、あれで泥棒にはいられなかったな、と今更ながらに思います。
彼女からそれを改めて指摘されて、
(人間は、妙なところで信用を作るのだな)
と思って、感心したものです。
私が野獣ならば、そこで彼女とどうこうなってしまうところでしたが、残念ながら野獣ではなく、しかも外交問題を引き起こしても嫌だったので、彼女を紳士的に送り返したのでした。
さて、彼女の住んでいる部屋の番号をその時に聞きまして、数週間後、友人からもらったお菓子が余っていたので、せっかくだからご近所にもっていってやろうと、彼女の部屋を訪問したのです。その時に、部屋の外に置いていた生ゴミに幻滅したのでした。
今頃彼女は、中国で大成功を収めているかもしれません。それを考えると、連絡先くらい聞いていけばよかったな、などと思います。
本日読んで、気になった記事はこちら。↓
厳しいルールを敢えて立てて、それを守ろうとすることが大切だ、とのこと。でも、日本が成功したのは、実現できるルールを立てて、それを着実に実行していったからだと思うのですがね。今は日本がEUよりもうまくいっているので、ここは日本流を貫いてもいいのではないでしょうか。
上記で紹介されていた、勉強会です。
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回数をわざと表示させないことで、不公平感を生み出さないようにしているのですね。たしかに、我慢できる人は我慢できますが、中にはクレーマー的な人もいますから、こういった仕組みも必要なのでしょう。
瀬戸内海では水質が向上したために、漁獲高が減ったのだとか。だからといって、今後は屎尿を垂れ流しにしろ、とは言いにくいですよね。難しい問題です。
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