雑誌『TIME』が選んだ2011年最高のブログ25選「The Best Blogs of 2011」から一つを選んで紹介するシリーズの第5弾は、女性が興味のあるコスメを中心に、いろいろなゴシップを取り上げるブログ「The Hairpin 」(ヘアピン)です。
『TIME』はこのサイトのことを、
「The Hairpin」は、美の処方ビデオやコラムによるアドバイス、デートのヒントやファッションはどう選択すればいいかがぎっしりつまっている。しかし、有名サイトの「Cosmo」と比べないでほしい。「The Hairpin」の運営理念は、すべての話題を網羅する「大衆的なブログ」なのだから。と紹介しています。身近な女性の友人との気軽なおしゃべりのネタ……これがこのサイトが目標とするもののようで、映画『SEX AND THE CITY』のブログ版、なのだとか。
そのブログの中で、現在もっとも読者を集める記事は、
「Ask a Debt Collector」(2012年9月14日)
(借金取りに尋ねる)
です。
『お買い物中毒な私!』という映画がありましたが、アメリカでも女性の買い物依存症は深刻な問題で、そんな買い物中毒の女性にとっては、借金取りは身近で気になる存在なのでしょう。
内容をご案内します。
元々、私は私はこの仕事をするつもりはありませんでした。大学の学部とは無関係でしたし、汚い仕事だろうと考えていたからです。現在は専門の債権回収業者として落ち着いており、たくさんのことを学んでいます。借金取りというのはハードな仕事だと思います。借りたカネを返すのは当たり前の話ですが、それをごねて踏み倒そうとする人は少数派。しかし、その少数派との戦いは、大変シビアなものであるようです。
Q.最初の質問:あなたは自分の仕事が汚いものだと感じていますか?
A.いつもは、おどろくほどそう感じません。私が担当する債務者のほとんどは、宝石やクレジットカードを使った買い物、自動車事故のような、主に自分自身の不注意で借金した人々なのです。無責任な行為に責任を負わせることに気がとがめることはほとんどありません。でも、葬儀中のご家庭が私の会社から借金をしていたとしたら、借金を取り立てる間じゅうは、おそらくずっと泣くしかないでしょうね。
借金は善良な人々にだって当然のごとく起こりうることです。そんな善良な人々から取り立てることや、ひどい場合は保安官を玄関先へ送り込むことは、とても気が滅入ることです。しかし、人々が借金返済のための努力をする限り、私は彼らと反発することなく、一緒に努力することができます。こういう努力が、不愉快な感情を追い払うのに役立ってますね。
Q.あなたはDog the Bounty Hunterのようなものですか?
A.私はそうじゃありません。私の髪は一つにまとめるほど長くないですしね。それに、コピー機や冷蔵庫まで歩くときを除いて、一日中机についてます。私の事務所は弁護士事務所と密に連携しているため、債務者が返済しない場合は相手のものを奪うのではなく、裁判所執行官や保安官を送るだけです。
Dog the Bounty Hunter(賞金稼ぎのドッグ)というのは、アメリカで有名な賞金稼ぎのテレビ番組です。どう見てもチンピラの賞金稼ぎが、悪を追い詰める、というもののようで、アメリカでは有名な番組のようです。
Q.あなたが聞いたおかしな言い訳を聞かせてください。精神障害者の話ではなく、「犬が私の宿題を食べた」というような。「親戚が亡くなった」という言い訳は万国共通のようです。
A.先週私は、請求書メールが届かないと主張する女性と話をしました。それほどおかしくはないと思うでしょ? でも、私は毎回訪問して書面を渡していたし、その言い訳をするのは4ヶ月連続していましたからね。別の女性は、毎回親戚が亡くなったと言い訳するのですが、数えたところ、5人のお祖母さんを亡くした計算になりました。
ほとんどの場合、支払わない人の理由は簡単なうっかりです。ほとんどの人は単純に忘れているだけなので、債務者が嘘をつくのを聞くより、正直に理由を話すのを聞くことのほうが多いでしょう。
そんなバカなことあるか、と思っていましたが、私も某企業に勤めていた時に、一年に数度、親戚が奇特だ、などと理由をつけて長期休暇をとる人に出会ったことがあります。
病気で休む、と言えばいいのに、と思いましたがね。
Q.あなたは借金について、概念として深い考察をお持ちでしょうか? 私達のお金についての考え方は時々、原初的で、暗く、化け物じみていますが、あなたはこれについて考えたり 思い当たったりすることが他の人よりも多いと思うのです。そこに光を当ててもらえますか。借金取りなら、お金について一家言持っているのではないか、という質問ですが、逆におカネや債務者について、深刻に考えないからこそ続けられる職業なのではないかな、と思うのですが。
A.私の頭は、人々が出くわした困難がどの程度のものなのか、どれくらいでそれが起こりうるのかを迅速に計算します。ある人の元を訪れる組織が私の会社だけ、ということは滅多にありませんし、一人の債務者のもとにやってくる法律家や裁判所職員の数は驚くほどです。みなさん、債務者が借金をした理由を何度も尋ねるのです。手数料や金利は、自分がいくら、誰から、なぜ借りているのか思い出せなくなるほど膨大で、コントロールできなくなっています。
私はしばしば疑問に思うのは、私がクレジットカードを回収するとき、債務者が見せなければならないものはなんだろう、ということです。彼らは少なくとも、素晴らしい車を手に入れましたし、責任を取らずにちょっとしたものを得ることができたのですが、それがやがて大問題へと変わったというわけです。
Q.債務者用の刑務所について、賛成、それとも反対?(ほとんど冗談だから深刻に考えないで)
A.反対! 時にはね!
こんな調子で質疑応答が続きます。以下は略しましたので、興味のある方は、元記事をご確認ください。
この債権回収業者が、借金をする平均的な人々について8つにまとめています。債務者というのは、こんな感じの人々だそうです。
① 裁判を起こされた経験がある。ほとんどは民事裁判だが、保険なしで運転して刑事裁判を起こされたことがたまにある。「The Hairpin」は、女性が興味を持つような話題が満載です。ブログのネタに困ったら、ここを参考にすることにします。
② 長い間、一つの家やマンションや街に居住していない。
③ 一つの仕事を続けられない。
④ かわいい電話や巨大なテレビを買っている
⑤ Facebook上でこれらのものを購入したことを投稿しながら、プライバシー設定に失敗してそれが分かってしまう。
⑥ 自分自身の借金を、他人のせいにして非難する。
⑦ 毎月返済額を稼ぐために、とても不機嫌
⑧ 返済請求の電話ばかりかかってくるために電話を取るのが億劫になり、逆に問題を抱え込んでしまう。
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