第18回目の本日、ご紹介するのは「DeSmogBlog」(霧を晴らすブログ)です。
『TIME』ではこう説明しています。
企業ぐるみの偽装活動が、気候変動やエネルギー問題に関する報道の多くを取り巻いている。地球温暖化は嘘だという説が、時々マスコミを賑わせます。
化石燃料を扱う企業は、地球温暖化問題に異議を唱えるシンクタンクに何百万という費用を費やし、科学の周辺に疑念を生み出そうとしている。
「DeSmogBlog」は、このような隠蔽工作に対する解毒剤の役割を果たしている。
★ 地球温暖化は嘘
実際のところはどうなのか分かりません。
しかし、企業が自分たちの経済活動を正当化するために、あの手この手で嘘を垂れ流そうとする動きがあることは事実です。このような、カネにあかした真実の隠蔽を、決して許してはいけません。
東電が電通を通して様々な原発正当化の宣伝活動を行ったせいで、原発安全対策が後手後手にまわったように、真実の隠蔽によって、安全対策がなおざりになり、危険性が隠され、それがある時に顕在化して、私達を窮地に追い込むことがあるからです。
企業が汚い広報活動をする以上、それを妨げようとする市民活動は大切です。
このブログがどのような記事を書いているのか、見てみましょうか。
人気のある記事として、Cry Wolf: An Unethical Oil Story (狼の叫び 非道な石油物語 2012年4月11日)を紹介します。
ここ数年もの間、カナダのアルバータ州は急激な産業発展が聖なる森のトナカイに与える被害を隠すため、空中からの狙撃と毒餌により、500頭以上のオオカミを殺してきた。カナダという土地は、大変自然が豊かで、人が住んでいないために荒らされていない手付かずの土地がたくさんある国です。
しかし現在、様々な企業が資源開発に群がり、環境破壊を繰り返しています。
独立系の科学者たちは、トナカイの健康を衰えさせる主な原因は、オイルサンドや木材の産業による侵略によって、生息地の破壊が引き起こされていることだと言う。カナダは、トナカイが減ったのは自然破壊のせいではなくて、狼のせいだ――という、論法で、狼を殺しています。
しかし、企業権益を守ろうとする愚かな努力の中で、アルバータ州政府は科学を無視し、哀れな犠牲者=狼に責任転嫁しているのだ。
少々ムリがありますよね。
カナダという国は、世界の政治にあまり関わらないためほとんど表舞台に出て来ませんが、案外保守的で、強圧的なところがあります。
ネイティブ・アメリカンへの差別がひどく、近年まで彼らの子供を強制的に親元から隔離する政策が行われていた、闇を持つ国なのです。
「DeSmogBlog」が今年初めに報道した通り、アルバータ州トナカイ調査委員会が、この地方で減少したトナカイの数の回復を任務としている。しかし、木材、石油、そして·ガス産業界の既得権団体によって支配されてしまった。
調査に参加した科学者たちは沈黙を強要され、彼らの報告書は書き直され、彼らの提言は無視された。
この非科学的な狼排除の動きは拡大しており、将来的に5年間で乱暴にも6,000頭の狼の命を奪うことを計画、自然保護主義者や野生動物の専門家の義憤を呼び起こしている。
狼たちが銃弾や毒餌を避けている間に、公共の調査網のもとでこのスキャンダルがたくさん飛び交っている。
「DeSmogBlog」の調査チームは、この愚かな方法の背後にある汚れた石油政策を調査するために、オイルサンドの採掘地へやってきた。そして、このブログチームが作り上げた映像が、これです。
これが、私達の最初の報告である。
「Cry Wolf: An Unethical Oil Story」
狼の凛とした姿には、しびれるものがありますね。
長くなりましたので、続きは明日にしましょう。
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