2012年12月5日水曜日

失われた10の文明

学研の雑誌に「ムー」というオカルト情報誌があります。恥ずかしながら中学生の頃、この雑誌を定期購読しておりました。不思議な話が大好きでして、
「この雑誌に書かれていることは、半分は嘘だけれども半分は本当だろう」
と思っていたあの頃はウブでした。今では、全て嘘だと思ってますけどね(爆)。

しかしそれでも「ムー」とか「アトランティス」などという名前を聞くと、当時の興奮を思い出しまして、胸躍るものを感じます。

今では失われてしまったけれども、古代にはあったかもしれない伝説の10の文明がTop 10 Legendary Lost Worldsにまとめられていました。日本であまり知られていない文明もあり、面白かったのでご紹介しましょう。


10. ムー=レムリア
今から12,000年前の地震で太平洋の底に沈んだと噂される大陸がムー大陸です。
別名レムリアといいます。

ムーの存在を初めて主張したのはフランスの聖職者シャルル=エティエンヌ・ブラッスール・ド・ブルブールという人物。スペイン・マドリードの王立歴史学会の図書室で、16世紀に活躍したという司教、ディエゴ・デ・ランダ・カルデロンの書いた『ユカタン事物記』に、大災害で没した「ムー王国」のことが書かれていることを知り、1863年に発表しました。

それを裏付ける証拠として発表されたのが、イギリスのジェームズ・チャーチワードという人物の一連の著作です。1868年にイギリス陸軍の一員としてインドに滞在していたときに、ヒンドゥー教の寺院の僧に粘土板を見せられます。ナーカル碑文と呼ばれる粘土板の記載を解読した結果、太平洋にはかつてムー大陸と呼ばれる大陸が存在し、ラ・ムーという王に治められて繁栄を誇っていた事実が分かったのだそうです。

同じ頃、イギリスの動物学者であるフィリップ・スクレーターが、アフリカのマダガスカルとインドという全くかけ離れた場所に生息する動物たちが、同じ祖先から分化したことを発見しました。その理由を説明するために彼は、太平洋からインド洋にかけて、かつて大陸が存在し、それが今は海底に水没したのではないか、という説を唱え、その大陸の名前をレムリアと名づけました。



9. シボラ
北アメリカ大陸にあったという伝説の文明です。黄金で包まれた7つの都市国家であり、アメリカ大陸に渡った修道士たちが、
「地平線上にその存在を見た(が見失った)」
などと発表したために、幾度となくヨーロッパから探検隊が派遣されました。

1540年に派遣された遠征隊は、ネイティブ・アメリカンの一部族であるホピ族と出会います。ホピ族は「最も神秘的なネイティブ・アメリカン」などと呼ばれており、様々な伝承を伝えています。彼らの伝承を聞いて、ますます伝説の都市国家の存在を確信した彼らは、テキサスまで探索の手を伸ばしましたものの、結局文明の痕跡をみつけることはできなかったのです。



8. シャンバラ
「シャンバラ」インドとチベットの間にあると言われた、黄金に覆われた伝説の仏教王国です。

ヒマラヤ山脈が広がるこの地域一帯は20世紀になっても地図さえなく、広大で厳しい環境が人々の侵入を拒んできました。ところどころにブータンなどの都市国家が栄えていたため、同じような都市国家で、まだ発見されていない都市があっても不思議ではない、と長い間考えられてきました。

時々「シャンバラ出身」を名乗るラマ僧が、西洋社会に現れたことも、伝説を信じさせる要因になったようです。



7. アガルタ
伝説によると、この地球の内部は空洞であり、その広大な空間を治める大帝国があるそうです。それが「アガルタ」と呼ばれる理想郷で、地下には人口の太陽があるため大変明るく、不老長寿で不思議な力を有している人々が住んでいるのだといいます。

彼らは平和を愛する優しい人々であり、地上に無用の混乱をもたらしたくないために地上に現れないのだ、と言われています。



6. ハイブラジル
「ハイブラジル」は、大西洋上のどこかにあると想像されていた島のことです。
アイルランドの伝承によれば、ブリザル大王が統治しており、普段は霧に閉ざされているけれども、7年に1度姿を見せるのですが、その島を見た者は必ず死ぬと伝えられています。

最近の研究では、この伝説の島は、アイルランドの西200キロメートルにある浅瀬を指しているのではないか、とも言われています。

干潮の際には突如現れて船底をこすり、幾つもの船が座礁したため、この伝承が生まれたのではないか、とのこと。

ちなみにこの「ブラジル」が南米のブラジル連邦共和国の名のもとになった、などとある辞書では書かれていますが、実は無関係。南米のブラジルは「赤い木」という名のポルトガル語からきています。



5. ライオニス
アーサー王伝説をご存知でしょうか。
イギリスに古くから伝わる伝承によれば、「聖杯」と呼ばれるキリスト教の至宝を手に入れるために、魔導師マーリンによって導かれ、アーサー王と円卓の騎士たちが数々の冒険にでかけます。
その物語を紡いだのが「アーサー王伝説」です。

この「円卓の騎士」の1人がトリスタンであり、その母親の出身地がライオニスです。コーンウォールの近くにありましたが、海の下への沈んでしまったと言われています。


コーンウォール地方の気候は少し特殊で、温暖で熱帯性の植物が生える場所なのだといいます。
近辺のシリー諸島と呼ばれる島々は、大きな陸地が海底に没した際の名残りであり、海底には植物の痕跡が数多く残っているのだそうです。



4. カントレール・グワロッド
「ウェールズのアトランティス」とも呼ばれるカントレール・グワロッドは、上記のライオネスと混合しながら、様々な伝説に名前を刻んでいます。

カーディガン湾の海の下にあるとも言われており、時折海の底から鐘がなるのが聞こえるのだそうです。この地域に水没した文明がないことは、地質調査で判明しているそうですが、今でも水没した王国があるという伝承が、この地域一体に伝わり、広く信じられているそうです。



3. エルドラド

スペインが南米を侵略した時に、侵略者達は現地のインディオから、
「この大陸には"エル・ドラド"と呼ばれる理想郷がある。その都市全体が黄金で覆われている」
という伝説を聞きました。

なにしろ、彼らが侵略したインカ帝国には大量の黄金が存在していたので、その話にも進歩要請がありました。そこで、無数のスペイン人たちがエル・ドラドを求めて南米を席巻しましたが、結局エル・ドラドは見つかりませんでした。



2. アバロン
「アバロン」とは、ウェールズ語でりんごを意味する"afal"から名付けられました。
イギリスのどこかにあると言われる伝説上の島であり、イエス・キリストがイギリスに上陸した最初の場所だと言われています。

もちろんキリストがイギリスを訪れた事実はありませんが、キリスト教国となったイギリスでは、
「イエスがイギリスにも福音を伝えていて欲しい」
という強い願いが人々の間に根強く、それがこの「アヴァロン」伝説の元となったのでしょう。



1. アトランティス
ムーと並んでもっとも有名なのが、この「アトランティス」です。
プラトンがその著作『ティマイオス』で実在を断言して以来、人々は大西洋にはもともと大陸があり、天変地異によって沈んでしまったのだと信じてきました。

ただ、その当時はアメリカ大陸すら"発見"されていなかった時代です。
古い時代にアメリカ大陸に渡ったごく少数の者たちが、そのことをヨーロッパに伝え、それがアトランティスの伝説へと変化していったのでしょう。



世界にはこの他にも、様々な伝説の文明が存在しているのでしょうね。



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