2013年1月14日月曜日

知らないと損する10日間沈黙する瞑想

ジュリア・ロバーツが主演する『食べて、祈って、恋をして』という映画があります。彼女扮するジャーナリストが、離婚をキッカケに、自分を見つめなおすために世界を旅する、というお話です。

イタリアで美味しいものを目一杯食べ、
インドに言って瞑想を長期間体験し、
バリ島に行って新しい恋をする。
仕事で突っ走ってきたキャリアウーマンに立ち止まるきっかけを与え、多くの女性たちが映画に共感をして大ヒットしました。

この映画の中に出てきた「沈黙の瞑想」道場が、日本にもあることをご存知でしょうか。

私はその存在を、数年前に、インドに滞在していたときにある女性から教えてもらいました。彼女は瞑想プログラムを日本でもインドでも体験していました。

瞑想プログラムの名前は「ヴィパッサナー瞑想」と言います。その言葉は"ありのままに観る"という意味のパーリ語(インドの古代語)であり、瞑想しながら「今、ここ、自分」にひたすら集中していくという修行法です。

ヴィパッサナー瞑想は、ミャンマーを中心に、東南アジアではかなりメジャーな瞑想なのですが、日本では「小乗仏教」と呼ばれて重要視されて来ませんでした。この瞑想が目的とするのは、徹底して「自分とは何かを、ありのままに見つめる」こと。その態度が、「自分だけ救われればいい」=小乗的(小さな乗り物、利己的)な考え方だと批判され、日本の大乗仏教から蔑まれてきたからです。

しかし、そもそも自分自身のことがよくわからないまま他人を救うことができるのでしょうか? 自己救済を棚上げして他者救済を是とするのは、人間としておごりがあるのではないか、などの批判もありまして、近年日本にもヴィパッサナー瞑想への賛同者が増えてきています。

実際のところ、日本の既存仏教には金儲け主義のところも多いですからね。

日本には京都と千葉に瞑想教室があります。この瞑想教室のすごいところは、参加費が「あなたの気持ち次第」というところ。完全に寄付金のみで賄われておりまして、食費も宿泊費も一切請求されないのです。徹底しています。

どのようなことをするのでしょうか。ずばり、瞑想三昧です。

朝4時半に起床し、夕方までひたすら、座って瞑想を行います。何度かの休憩と食事を挟み、夕方に終了。その後講師の講話を聞いて就寝。それをひたすら10日間繰り返すのだそうです。その間、許可を取らない限り、話すことは決して許されません。

★ 日本ヴィパッサナー協会

10日間の瞑想体験について伝聞体で書いたのは、私自身がここに参加したことがまだないからです。日本では宗教というと「怪しい」とか「胡散臭い」、あるいは「お布施が高い」とか「高価な金品を請求される」などのイメージが根強いと思います。私自身も忌避感が強くて、興味はあれどもやや腰が引けていました。それが機会があっても参加しなかった理由です。

それに、20年近く前のオウム真理教の騒ぎをご存知のかたは、こういった団体にあまりいい印象を持てないでしょう。

ところが、数年間、ときおり思い出してはネット上の噂などを探してみたのですが、この瞑想を主催する日本ヴィパッサナー協会から、その手の怪しい噂は全くといっていいほど聞こえてきません。

そういえば、私の友人からも説明は受けたものの勧誘されることはありませんでしたしね。信用してもいいのではないか、そろそろ紹介してもいいだろう、と思って記事で取り上げました。

参加者のブログに、瞑想を体験した感想が述べられています。

★ 沈黙の10日間~インドでヴィパッサナー瞑想を体験
 そして、沈黙から解放された10日目。その時は、様々な感情が一気に溢れ出し、いつまでたっても涙が止まりませんでした。
 瞑想を通じて、自分の中にある感情の蓋をあけてみると、今まで見ないようにしていたことや、
今まで気がつかなかったことなど、本当に色々なものが見えてきました。
 大切なのは、「自分の感情に蓋をしたままにしないこと」
 私にとって、それは少し勇気がいることでした。でも、今そのように思えるのは、この瞑想のおかげですね。
多分、瞑想をしなくても自分自身を見つめなおすことは可能なのでしょう。でも、瞑想という手段をとることによって、より短期間で気持ちの整理がつき、穏やかになり、性格を改善できるのだとしたら、これを利用しない手はないと思います。

……もっとも、費用は気持ち次第とはいえ、10日間も社会から隔絶する暇なんてなかなかとれません。学生や長期休暇が取りやすい自営業をされている方などでないと参加できないでしょう。体験できる方々が羨ましいです。私もいつか……。

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