遮光器土偶は、縄文時代につくられた土偶。一般に「土偶」といえばこの型のものが連想されるほど有名な型である。目にあたる部分がイヌイットが雪中行動する際に着用する遮光器のような形をしていることからこの名称がつけられた(遮光器を付けた姿の表現ではなく、目の誇大表現と考えられている)。上掲写真の姿は、一般の人間のものとはかけはなれており、人間以外の何かではないか、と考えたくなる気持ちもわかります。
遮光器土偶は主に東北地方から出土し、縄文時代晩期のものが多い。その特徴は上述の遮光器のような目に加え、大きな臀部、乳房、太ももと女性をかたどっていることである。また、胴部には紋様が施され、朱などで着色された痕跡があるものが多い。(中略)完全な状態で発見されることは稀で足や腕など体の一部が欠損していたり、切断された状態で発見されることが多い。
多産や豊穣を祈願するための儀式において土偶の体の一部を切断したのではないかと考えられている。
普通の人間の形を逸脱した極めて特徴的な形態から、一部では宇宙服を着用した宇宙人の姿を模ったものであるという説(古代宇宙飛行士説)、東北地方で広く信仰されたアラハバキ神であるという説、古代シュメールの女神イシュタル説も提唱されている。(遮光器土偶――Wikipediaより)
何をモデルにしたのか、諸説があるようですが、80年代ならばともかく、今の時代に宇宙人説などを信じる人はいないのではないでしょうか。
女神イシュタルという耳慣れない神様の名が挙がっています。現地ではどのように描かれたのかを調べますと、Wikipediaに、大英博物館に納められている、紀元前1800年頃に彫刻されたと想像される彫刻が載っていました。
全然異なるじゃありませんか。世界中の神話は、古代文明の発祥の地から広がっていったのだ、という説がありまして、そこからの連想なのでしょうが、コジツケではありませんか?
土偶の目の形状は、確かに遮光器に似ています。
でもね、古代縄文人が遮光器を使用していたというのならば、近代まで昔ながらの文化を伝えていたアイヌに、それを使用する文化が伝わっていてもいいはずです。
ところがその痕跡がないのはおかしいじゃありませんか。確かに雪の反射から目を守るのに、遮光器があれば便利です。でも、イヌイットが住むような極寒のアラスカならばともかく、東北地方の太平洋側で、雪から目を守るための遮光器を日常的に使用していた、というのも信じられません。
なければないで目を細めれば済む話ですから、ないないづくしの縄文人が遮光器だけはきっちりと愛用していた、と考えるのもおかしな話です。
確かに遮光器とは、似ています。でも、似ているというのならば、もっと、この遮光器土偶と全体的に、そっくりの存在があるのではないでしょうか?
私がそれを知ったのは、『ブラック・ジャック』というマンガでした。
(明日に続きます。ただ、明日の記事には、ややショッキングな画像が多くふくまれているため、苦手な方は閲覧をご遠慮ください)
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