これをもとに作られたテレビの影響もあってか、世の中で一番臭い食べ物はノルウェーの缶詰「シュール・ストレミング」ということをご存知の人も多いはずです。
ただ「臭い食べ物を食べてみたい」という興味本位の人は多くとも、愛好者を生むまでにはいたっておらず、海外の臭い食べ物がスーパーの商品棚に並ぶことは滅多になく、まだまだ、世界でも有数の臭い食べ物は、想像の域にあります。
ただ、今はインターネットで簡単に海外の食材が手に入るようになりました。挑戦者たちは、今も日本各地のどこかで、この臭い食べ物を実際に食べています。彼らがどのように臭い食べ物を受容しているのかを、ご紹介したいと思います。
10位 ニョクマム
魚醤(ぎょしょう)とも呼ばれるベトナムの調味料で、日本の醤油のようなものです。醤油と魚醤は同じコンセプトで作られています。すなわち、タンパク質を分解することでできるアミノ酸をベースとした、うま味調味料です。
日本の醤油が大豆タンパク質を利用しているのに対して、ニョクマムは魚をベースにしています。魚を瓶に詰めて、塩を大量に入れて発酵させるのです。
腐った魚の臭いが、臭くないわけがありません。それを体験したのが、人気絶頂、AKB48のメンバーたちでした。
9位 臭豆腐(しゅうどうふ)
中国で食べられている発酵食品で、豆腐を秘伝の漬け汁に一晩漬け込んで作ります。この漬け汁は、タケノコや冬瓜、空心菜などの十種類以上の野菜に灰汁や塩を混ぜて作り上げます。納豆菌や酪酸菌の作用で豆腐がまろやな味となりますが、酸っぱくて大変臭いものです。
8位 ドリアン
ここは本来沢庵が入っていましたが、沢庵はないだろ、と思ったのでドリアンをここに入れています。とにかく臭いです。私も食べたことがありましたが、プロパンガスの臭いがして、全然うまくありませんでした。
7位 納豆
納豆も、欧米人にとっては恐怖の食べ物だそうです。でも、子供は全然嫌がりません。不思議です。
6位 鮒鮨(ふなずし)
単なる寿司では、ありません。フナを塩に漬け込んで、発酵させ、さらに炊いたご飯と共に3年ほど漬け込みます。大変美味しく、やみつきになる人も多いのだそうです。
5位 くさや
ここまでくると、だいたいわかってきたと思いますが、「臭い食べ物」のほとんどは、魚の発酵食品です。魚は発酵させることで悪臭を放つとともに、アミノ酸のために大変美味になります。同じようなコンセプトで牛肉も腐らせてみてはどうかと思うのですが、あまり聞いたことがありません。
動画は中国人がくさやを体験するというものです。臭豆腐で鍛えられている彼らも、くさやでは苦戦していました。
4位 キビヤック
ツバメの肉を腐らせたものです。アザラシの腹にツバメを60~70羽詰め込んで3年間、土の中で発酵させます。カナダのイヌイットたちは、これを土から掘り出した後、ツバメの肛門からチュチュっと海鳥肉の体液を吸い取ります。ビタミンが豊富で、イヌイットは野菜が取れない極寒を生きぬくためにこのキビヤックを利用しているのだそうです。
3位 エピキュアーチーズ
チーズはそもそも臭いものですが、この缶詰チーズは缶の中で乳酸菌発酵させてつくり上げるため、嫌気性菌が繁殖し、大変な悪臭を生じます。ニュージーランドでは好んで食べられています。コクがあり酸っぱさで、大変強烈な臭いですが、味はとても美味だそうです。
なつかしい。日本のバラエティ番組で同じようなものがありました。
2位 ホンオ・フェ
魚のエイを発酵させてつくります。一時期インターネットで「人糞を混ぜる」などというデマが広がりましたが、インターネットの自動翻訳によって作られた悪質なデマです。ただアンモニア臭がものすごく、汚いトイレのような臭いがするのは間違いないのだとか。韓国では高級素材として知られており、結婚式の時に出されることが多いそうです。
1位 シュール・ストレンミング
ニシンの缶詰であり、缶が腐敗菌の発酵作用のために膨張しているのがポイントです。スウェーデンでは好んで食べられるそうですが、これを日本で食べようとすると、阿鼻叫喚の地獄図が待ち受けています。
これは東京で行われたシュールストレミングを食べるオフ会のようです。楽しそうです。
参考:http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/0340.html
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