2005年12月8日、新規上場したジェイコム(現・ジェイコムホールディングス)の株式において、みずほ証券(旧法人)が誤注文し、株式市場を混乱させた事件。俗に「ジェイコムショック」とも呼ぶ。2005年に発生したこの事件によって、みずほ証券は大きな損害を受けました。たった一人の操作のミスで、一瞬の内に407億円の被害が会社に生じたのです。
私は、この誤発注を行なった社員は、いったいどうなったのだろうと気にかかっていました。もしかして、人生に絶望して自殺してしまったのか、それとも、神経を病んでしまったのか? それはなくとも、みずほ証券からは懲戒解雇されてしまったのは間違いなかろうと……。
ところが、先々月の話ですが、東証の売買システムの問題をみずほ銀行が追求して、東京証券取引所(東証)に対し賠償を裁判が今まで行われていて、今年3月18日にようやく結審し、判決が7月24日に出るということを知りました。
★ 株誤発注の損失をめぐる「みずほ証券―東証」の控訴審が結審、判決は7月24日
取引には警告が出るようになっていたにも関わらず、それを無視して取引していたみずほ証券側が勝つ見込みは、あまりないように思えたのですが、そもそも下限値を越えた誤発注を受け付けないシステムだったはずなのに、それを受け入れ、しかも取り消せないという東証のシステムにも問題があった、という主張にも一理あるため、判決は喧嘩両成敗、といったところに落ち着きそうです。
改めて、Googleで「みずほ証券 誤発注 担当者の現在」などのさまざまな単語で検索をかけたのですが、見事ですね。みずほ証券の社員が少しくらい噂を流していてもおかしくないのに、緘口令はしっかりと守られ、この誤発注をした社員がどうなったのか、まともな噂は一切上がっていません。
もしもこの社員が自殺などしていたら、当然話題になるわけですし、辞めたとしたら社外の人間をみずほ証券がいつまでも管理し続けることは困難です。再就職のために面接すれば、当然噂になるでしょうし、マスコミの餌食になってもおかしくありません。マスコミにも取り上げられず、社外に一切の噂が流れない、ということは、この社員が精神病院の閉鎖病棟に入院しているか、あるいはみずほ証券に在籍して、ひたすら東証の罪を追求することに全力を傾けている、という可能性が高いのではないでしょうか。
裁判の際には、みずほ銀行側の証人として、件の社員の証言が必ず必要です。なにしろみずほ証券にとっては、407億円の幾分の一かを取り戻すチャンスです。社員を辞めさせるよりも、
「君が与えた損害は、君の責任で取り戻すのだ」
などと言って、雇い続けていたほうが、大きなメリットとなるはず。
いろいろと想像するに、誤発注担当者は、みずほ証券にいまだ在籍している可能性が高いでしょう。みずほ証券の情報管理のためにも、それが一番の方法でしょうから。
それにしても、これだけあらゆる情報がネットを駆け巡る現在において、数百億円もの巨額な損失を会社に与え、あれだけの社会的混乱を引き起こした発端となった人間が、今何をしているのか、どうなったのか、噂らしい噂がまったくネットに流れないとは、大したものです。「人の口に戸は立てられない」などと言いますが、あれは嘘ですね。
みずほ証券は、よほど優秀なリスクコンサルタントを雇っているものと思えます。
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