乙武氏と銀座レストラン店主との間の揉めごとが、騒動に発展しています。
ご存知でない方もいらっしゃるでしょうから、簡単に説明しますと、今月18日に銀座のレストランで食事の予約をしていたライターの乙武洋匡氏が、店に抱えて運んでもらうことを店主に断られ、立腹し、店名をTwitterで暴露しました。これをきっかけに、乙武氏擁護派と批判派との間で論争が勃発したのです。
事件の経緯を知り、乙武氏に批判的となっていった私ですが、冷静になって考えてみますと、普段の私ならば弱者側を心理的に応援していたはずです。
「困っている人が階下で待っているのだから、その身体くらい、抱えて上まで運べばいいじゃないか」
と考えたはずです。
障害者へのバリアフリーという単純な図式に、この件は当てはまりません。乙武氏には、弱者と強者の二面性があります。障害者保護の問題と、正義を体現した著名人による私的復讐をどこまで許容できるかという問題とが混在していて、それがこの件をややこしくしています。
昨今、日本の世論は障害者などの弱者に対する偏見、差別などに、大変厳しくなっています。現に、以前、ハンセン氏病患者の受け入れを拒んだ熊本のホテルは廃業となりました。
★ ハンセン病元患者に対する宿泊拒否問題
銀座の店主の態度は、乙武氏のような四肢欠損の傷害を持つ人間への対応としては不親切です。ですが、廃業するに相当するほどでしょうか? 私はそうは思いません。でも、銀座という土地は評判を大切にします。このお店がテナント契約を更新することは難しいでしょう。
乙武氏は、「世間に問うてみましょう」と店主に言うくらいですから、己の影響力、その結果までもある程度熟知しながら、復讐心でもって他人の人生を壊すことを決意したはずです。しかも、純粋な怒りならばともかく、妻以外の女性への見栄という動機を公憤にすり替えています。そこに、不快感を覚えざるを得ないのです。
ところで、乙武氏、騒動から数日して、釈明文をブログにアップしていますが、それに対して有志の手によって丁寧に校正されたものがネット上にアップされました。これが丁寧で、ためになります。
★ 赤ペン先生による乙武の文章の添削がひどすぎるwww
私のブログの校正を誰かにしてもらえたらいいな、と願うことは時々あります。余計な文章があったり表記の不統一があったりということに後になって気づくことはよくあり、赤面することも多いのです。それを誰かに指摘してもらうことで、文章を書く力も自然と上がっていくことでしょうが、ただで指摘してもらえる親切な編集者の友達は、残念ながら私にはいません。
乙武氏の文章を読んだ時、内容への反感を感じたものの、文章にここまで突っ込みどころがあるとは考えませんでした。逆に自分の文章を反省する材料となりました。
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