2013年7月14日日曜日

除湿機を買って5年、ゴキブリ消滅、カビ生えず

普段このブログで電化製品について語らないのは、他人が書くようなことを私がいまさら書いて宣伝してもネットのゴミになるだけだと思われるのと、私がそれほど電化製品に興味がないからだ。

けれども、たまにはいいだろう、昨日にひき続き、お勧めの電化製品の話をする。

うちには下記写真の通り(写真を撮るのが下手ですいません)、一台の除湿機が鎮座している。購入してもう5年になるだろうか。
ぶっちゃけ中古品である。2006年製だから、製造されてから7年になるが、安心の日立製なので、今でも充分機能している。

5年前、買うまでかなり迷った。買わなくても生活に困らない。困らないものを買うには勇気がいる。選択が間違いだった場合、生活必需品を買ってハズレを引く場合よりもはるかに「ムダなことをした」感が強く、後悔が大きいからだ。

そもそも今のクーラーにはたいてい「除湿」機能もついている。それなのに、あえて除湿機を購入するのは贅沢ではないか? という躊躇もあった。

それでも私が除湿機購入に踏み切った理由……それはゴキブリだった。

ゴキブリという名の悪魔
今の家に引っ越す前、もっと狭く、古く、隙間の多い築30年くらいの部屋に住んでいた。夏場になると、部屋を清潔に保っていても、必ず3回はゴキブリと遭遇する。これが恐怖だった。

正直、私はゴキブリが大嫌いだ。平井和正というSF作家が『幻魔大戦』という小説の中で、
「ゴキブリは地獄由来の生物だから、人間は本能的に忌避する」
と書いていたのが、妙に記憶に残っている。あの小さな身体に大量の雑菌をまとわせてカサカサと素早く動きまわるのだ。悪魔の化身でなくてなんだと言えようか。

それと年に3度も会いたくない。会いたくない奴と会うのは職場だけの冗談にしてほしい。

……一部で噂のホウ酸団子を撒いても効果がなかった。住居の周辺には側溝が無数にあって、内部でゴキが大繁殖して道をチョロチョロしていたし、階下に住んでいた中国人が食後のスイカの皮をポリ袋に入れずにバケツに突っ込みドアの外に置くという劣悪な環境だったから、個人でホウ酸団子を自室の周りに撒いても、効果はたかが知れているのだった。

そんな環境でも、なんとかしてゴキブリの侵入を防げないかネットで調べていて、
「除湿機を購入してから、ゴキブリを一切見なくなった」
という書き込みを発見したときに、眉唾だとは思ったけれども、うちの湿気の酷さに初めて気付かされた。

夜、職場から帰宅してドアを開ける。モワ~ンとした生暖かい空気が中から噴き出してくる。日中に太陽光で外壁が暖められて室温が上昇、布団などに染み込んだ汗や炊事場の水が蒸発して、それが部屋に充満しているからだった。

ゴキブリは湿気を甚だしく好む。彼らのご先祖の生まれ故郷である熱帯雨林は湿度が高い。湿気のこもった空気(しかも食べ物の匂いも含まれている!)が隙間から吹き出す部屋があれば、引き寄せられるのは自明の理である。イヤだ、イヤだ。

私はゴキブリと決別したかった。彼らから寄せられる深い愛情は重々承知していたけれども、その愛には、応えられないし応えたくない。

これだけ隙間の多い古い住居から湿気がなくなったからといって、ゴキブリが入らなくなるなんてこと、ないよなぁ、と迷いつつも、投資と思いながら除湿機を購入したのである。

結論を言おう。投資は大成功だった。

  • 帰宅しても暑くない

出勤前にタイマーをセット。8時間除湿機を回しっぱなしにする。

その結果、帰宅しても部屋に生暖かい空気がこもっていることが皆無となった。

帰宅は夜遅いのに部屋から熱風が吹き出してきたのは、空気中の水分が保温していたからだった。本当は、夕方になって外気温が下がったら、部屋もそれなりに涼しくなるはずだったのに、湿気が邪魔していたのだった。除湿されたあと、劇的に室温が変わった。

除湿機自体は熱を発生するのだが、帰宅するのは除湿機が止まって数時間後なので、あまり気にならなかった。

  • 電気代がかからない

毎日8時間、フル稼働をしているのだから、当然電気代がかかるはずだが、ほとんど気にならなかった。たしか、うちの除湿機は電気代が1時間5円なので、1日40円、1ヶ月で1200円高くなった計算になるはず。でも、帰宅してもクーラーをすぐにつけなくなったせいか、普段の夏よりもむしろ、若干電気代が安くなった。

除湿機能やクーラーを帰宅数時間前に合わせてタイマーでセットしていたことがあるが、その時に翌月の請求が跳ね上がったのに比べると雲泥の差だ。

  • 風呂場のカビの量が減った

夏場、掃除を二週間サボると壁の継ぎ目に黒カビが生えるのが常で、そのたびにカビキラーで除菌していた。ところが、除湿機を使う前に風呂のドアを開けたままにしていると、風呂場の空気も除湿され、カビがあまり生えなくなった(ただ、夏場に一度はカビの除去をする必要はある。そこまで万能ではない)。

  • 布団が快適

夏場は夕立が怖いので、布団を干しっぱなしで出勤することはできない。当然週末にまとめて干すことになるが、それまで汗で湿った布団を使うハメになる。ところが除湿機を使うようになって、布団の湿気が取り払われた。予測していなかったので嬉しい誤算だった。

  • 生ゴミが悪臭を放たない

三角ポストに生ゴミを放置していると、ゴキブリが来るので出来るだけこまめにビニール袋で密封するようにしていた。それでも、流し台のゴミ受けに溜まった食事クズが、たった一日で夏場は悪臭を放つことがままあった。それが、まったくなくなった。

  • そして、ゴキブリ

ゴキブリを完全に見なくなった。見事なほどだった。まさか、ここまで違うとはね。彼らが愛していたのは私ではなく、部屋の湿気だったというわけだ。


断言しよう。除湿機は買う価値がある。

QOL(Quality Of Life=生活の質)などが叫ばれて久しいけれども、1万円から3万円ほどで、あなたの生活の質がガラッと変わる。

金持ちよりも、貧しい人、それほどいい家に住んでいない方こそ買うべきだ。なぜなら贅沢品ではなく、貧しくても人間らしい生活を送るための必需品なのだから。

……では、どんな除湿機がいいのか。
私が当時、除湿機を購入する上で気にした点、そして、購入して数年の間に気になった点などを元に、明日、どんな除湿機がいいのかを書くことにしたい。

とりあえず、私の買った除湿機の後継機はこちら。
HITACHI 除湿機 デシカント方式 5.6L HJS-56

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