★ Google「入社試験の“奇問”は時間の無駄だった」
グーグルの採用試験に行われているという奇問。これはフェルミ推定といわれるもので、「○○にボールはいくつ入るか」などの問題です。しかし、これについてグーグルは「奇問は面接担当者の自己満足だった」とし、その結果は効果が少なかったどころか「全くなかった」と述べていたことが明らかになりました。フェルミ推定というのは、ざっくりとした数字を出すための考え方のことだ。日本には電柱がいくつあるのかとか、日本には何匹の猫が買われているのかといった、実際に調べることが困難な数字を知ることができる。それは、すでに知っている数字(日本の人口だとか電柱と電柱の幅だとか猫がだいたい一家庭に何匹買われているかなど)を手がかりにして論理的に推論を重ねて、できるだけ短い時間で計算するのだ。
これはニューヨーク・タイムズ紙が行ったグーグル、Laszlo Bock氏(senior vice president of people operations)のインタビューでの発言です。
学生時代にフェルミ推定の存在を知ったときは感動した。自分のまったく知らないことでもすでに知っている知識を積み重ねればだいたいの数を概算できるという、その魔法のような手法に感心したものだ。
この手法、Googleだけではなくマッキンゼーだとかボストンコンサルティングなどの採用試験でも採用されていると聞いていて、そうか、彼らのようなコンサルタントは、こういう推論を重ねて、難しい経営方針を打ち立てていくんだね、と納得したのだ。……でも、それをGoogleが否定したというのだから、穏やかではない。
Googleが採用していたから、似たような奇問難問を日本の企業でも一時期盛んに取り入れていた。これに学生が振り回され、一部の就職予備校では就職活動のためにクイズの解き方を教えていたという話も聞いたことがある。
それがムダだというのなら、採用担当者も学生もムダな努力を重ねてしまったということになるだろう。
ではどんな方法がいいのかといえば、過去にどのような問題(人生上の問題でもいいし、経験者ならば仕事上の問題でもいい)と向き合い、どのように解決していったのかを語らせること、なのだという。
(それって昔から日本の面接で尋ねられていたことと同じじゃないの?)
と考えた。結局、世の下に新しきものはないということか。
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