2013年9月2日月曜日

医学の素人でも専門家を凌駕することもある

既知の人にはつまらない話かもしれないが、「ロレンツォのオイル/命の詩」という映画の元ネタとなった話が面白かった。

世界銀行に勤める銀行員であったオーギュスト・オドーネのひとり息子であるロレンツォは、「副腎白質ジストロフィー」という難病にかかる。
症状は人によってまちまちだが、小児発症の場合は過敏症が先に現れ、学校や社会生活などでヒステリー様の症状として気づかれ、学校等での行動異常、学力低下、次第に無言症、歩行不安、失明、皮膚の剥離とさまざまな症状が現れ、約2年で死亡と予後は不良。症状は多く急速に進行する。
――Wikipedia「副腎白質ジストロフィー」より――
治療法がないことを知ったオドーネ夫婦。ただ息子の死を待つだけだったのか? いや、彼らはあきらめなかった。医学的知識がゼロの状態から独学で医学を学び、とうとうとある食餌療法を見つけ出す。

その食餌療法により、息子の根治にまではいたらなかったものの、意思を簡単に表示したり、絵本を読むまでに回復させることに成功する。発症から2年で死ぬと言われた寿命を大きく上回り、30歳まで息子は生きて、そして亡くなった。

医学という学問は専門的知識の塊だ。ところが、まったくの素人が、専門家以上の知識を身につけて息子を救うことができたという事実を知ると、勇気が湧いてくる。



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