アシタバスーパーのポップに「夕方に摘んでも翌日には葉が出ているほど強い野菜なので"明日葉"の名前がつきました」などと書かれて売られていたのが気に入って、購入した。11月6日のことである。
アシタバ(明日葉)はセリ科シシウド属の植物。日本原産で、房総半島から紀伊半島と伊豆諸島の太平洋岸に自生する。伊豆諸島・伊豆半島・三浦半島および房総半島の個体は、古くから自生している個体であるが、紀伊半島の個体は近年紀伊大島に移植された株である。
それが恐怖の始まりとも知らずに。
1.見た目は美味そう
見た目はミツバとホウレンソウを足してニで割ったような葉野菜であり、歯ごたえの良さそうでうまそうだった。その日の料理の予定はエビなしの八宝菜。豚肉とモヤシ、人参の代わりにカブ、そして白菜の代わりとしてこのアシタバを使う。全部を炒めて、そこに八宝菜の素を入れて完成の予定だった。
2.部屋に漂う灯油臭
料理をしながら、ガスの臭いに気がついた。そういえば、先日鍋を吹きこぼしたままレンジを掃除していなかった。ガスの出口に何かがつまり、火が不完全燃焼しているのだろう。そう思って、火を止めて台拭きを湿らせて、火傷をしないようにガスレンジの掃除を始めた。ガスレンジは綺麗になったが、臭いは取れない。
(かなりガス漏れしていたんだな)
アブねえなぁと思いながら、再び料理を再開した。
3.フタを開けると悪臭が広がる
頭の中ではガスの臭いだという思い込みがあるものだから、それがアシタバの臭いだとは想像もしない。というのも、この臭いはこれまで嗅いだことのある植物の臭いとは完全に異質だったからだ。ガスや灯油という、鉱物系の油の臭いだ。
もっとも都市ガスには本来臭いはなく、ガス漏れに気づくように悪臭物質が添加されており、園においは、
「玉ねぎを腐らせたような臭い」
と表現されることが多いから、ガスの臭いが植物臭とまったく異なるということにはならないのかもしれないが。
フライパンで野菜を炒め、それに水分を加えて八宝菜の素を入れ、本来ならばいい香りが台所に広がるはずだったのに、広がったのは灯油の臭いである。その時に、
(これ、もしかしてアシタバの臭いじゃないの?)
ということに気がついたのだ。
4.慌ててネットで調べる
最初は信じられなかった。野菜の臭いがこれほど臭いということがあるだろうか? こんな、「灯油そのもの」
のような臭いを野菜が発するものであろうか?
ところがそれを裏づける証言がネット上にたくさん転がっている。
★ あしたばのおいしい料理法
★ あしたばどっちだ
★ あした葉って・・・ [cooking]
アシタバがこの臭いのもとであることをようやく納得した私は、とりあえず食べることにした。
5.マズイものはマズイ
味はそれほど悪くないのかもしれない。味はね……。
問題はこの香りだ。灯油の臭いが鼻腔一杯に広がる。吐き気がする。
結局この日、食事を終えるまでに2時間かかった。
……たかだか1人で自炊した食事を終えるまでに2時間、かかるか?
結論として、アシタバはダメだ。こんな臭いものを二度と食べようとは思わなかった。
ただ問題は、私の料理法だ。
自炊が面倒で、同じ食事が苦にならない私は、大鍋、あるいは大きなフライパンで料理を数日分、一気に作るようにしている。
この灯油臭い八宝菜は5日分作った。
今日でようやく4日目だ。
あと1日。臭いが薄れてきたので、明日まで乗りきれることだろう。
結論:アシタバは二度と食わない
初めまして。島嶼部好きの自分が、三宅島に行った時に、知り合いの旅館ですき焼きをごちそうになった、、、
返信削除見慣れぬ葉物を明日葉と教えられ、食したところ、船の底に溜まった水のような匂いがして、咀嚼不能に。
これは食しちゃいかんと身体が訴えたのを
覚えてるなぁ、、、
マズいですよね 天ぷらにしても
臭かったですよ(笑)