小さな労力で大きな成果を手に入れたい、楽してお金儲けしたいという「射幸心」を煽るコピーが多すぎて、人を迷わせます。と指摘し、泥臭く、ガツガツと目標達成のために努力をしていけと読者を叱咤する内容だ。 筆者である横山氏が指摘する「綺麗ごと」とは、
- 「無理しないほうがいい」
- 「頑張らなくてもうまくいく」
- 「楽しいと思える仕事を見つけろ」
- 「心の底からやりたいと思えることだけやればいい」
- 「1%のことを変えるだけで成功する」
などで、それぞれに筆者から「そんな甘いことを言っていては成功しないよ」というツッコミが入っている。
Facebookのコメントなどを読むと、筆者の指摘に目からウロコが落ちた思いになった人々が、多いらしい。
Facebookのコメントなどを読むと、筆者の指摘に目からウロコが落ちた思いになった人々が、多いらしい。
自己啓発にも周期がある
最近、この手の自己啓発的なものにも周期があることが分かってきた。
①考え方を変えることで、超自然的な何かが、あなたを手助けしてくれる(宗教的)上記の記事は、④に当たるのだろう。
↓
②非科学的なことはウソっぽい。それよりも心理学などを応用した成功法則だ!(科学的)
↓
③宗教だとか科学だとか大げさ。ほんの少しの改善でいいんじゃないの?(日常的)
↓
④甘いことを言うな。歯を食いしばって頑張れ。努力は実る(スパルタ的)
↓
⑤やっぱり世の中カネだろ。努力するよりもオレのやり方をマネてカネ稼げよ(即物的)
↓
①'いろいろやって頑張って努力しても、うまくいかないよね。でも大丈夫。
考え方を変えることで……(以下ループ)
努力しないとうまくいかないが、努力したからといってうまくいくものでもない。逆に努力しなくても運だけでうまくいく人もいる。ある人にとってはうまくいった方法が、他人にはうまくいかない場合もある。世の中の不条理に悩み、誰もが模索する。
だから、このようなライフハック系の記事はいつの世の中でも需要があるし、一冊の決定版が出ることによって、他の本は一切不要となる、ということもないのだ。
ブームになる本が時代をつくる
こうして、ある本……①『ザ・シークレット』だとか、②『スタンフォードの自分を変える教室』だとか、
③『キッパリ!―たった5分間で自分を変える方法』だとか、
④上記記事だとか、⑤『金持ち父さん貧乏父さん』だとか
がブームになり、一時期似たような本が本屋の一角を占めるが、やがて次のブームに移っていく。
私は、だからどれも信用出来ない、とは思わない。どれがその人に役立つか分からないので、取り敢えず、やってみればいいんじゃないの? と思う。
①辺りを拒否する人が多いと思うけれども、不幸のどん底にいて誰も助けてくれないという閉塞感の中にいる人にとって、"神の存在"や"死後の幸福"のお陰で、はじめて希望を持てるということは十分考えられるし、それによって大転換を迎え、人生が好転していくような事例は、世の中にはたくさんある。
ただ、自分に合わない方法を選んで信仰のレベルにまでいくと、どれか一つを信頼しきったまま時間がダラダラとたってしまう、ということにもなりかねない。
「『綺麗ごと』を真に受けるな!」という記事を読んで、
「ここにこそ真実が書いている」
なんてことを考えずに、、
「これもまた、一つの方法ではあるよね」
と思って、悠然と構えていればいいと思うのだ。
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