2014年2月5日水曜日

大切なのは、自分を尊敬する価値体系の中で生きること

株式のトレーダーとして数千万円を超える年収を稼いでいるにも関わらず、自分の人生を、
「失敗だ」
と語る人のインタビューを読んだことがあります。

「私は医者の家系です。医者になる素質がなかったために若いころにその道をあきらめて、経済学部へと進み、今の道へ入りました。しかし、いくら儲けても、心は満たされないままです。医者になれなかった人生が、悔やまれてなりません」

傍目からは、とても幸せな人物です。美しい妻がいて、可愛い子供がいて、大きな家に住み、貯蓄も多く、車はたしかポルシェ。充分な成功者なのに、彼は満足できません。夜になると医師向けの専門誌を読みながら、医者になった自分をついつい想像してしまうのだそうです。

口下手なのに口が達者な人に憧れる人。
昔悪いことをして、今更生したのに、ピュアであることを求める宗教を信じている人。
英語ができないのに、世界で活躍することがカッコイイと考える人。
身体が弱いのに、健康であることが何よりも素晴らしいと信じ込んでいる人。

似たような人は大勢います。学歴だとか、収入だとか、コミュニケーション能力だとか、社会的地位だとか……自分の地位が低い価値体系なのに、なぜかそれを後生大事に抱えている人たちです。

でも、改めて考えてください。
「それって、幸せですか?」

他人を評価することはできる

不思議なことに、自分を低く見積もる人でも、他人の能力は正当に評価出来ることが多いのです。たとえば容姿コンプレックスを抱えている人でも、他人ならば、他に才能があれば、容姿が劣っていようが、賞賛を惜しみません。

ところが、自分に関しては別。何かの才能を持っていたとしても、そこに価値を感じずに、欠点に意識を向けてしまうのです。

価値体系の創造

自分を否定する価値観を持ちながら、幸せになれることはありません。そしてこの種の価値観は、どれが絶対的に正しいというものはありません。それぞれが根拠を持ち、それぞれに欠点があるものです。

幸せになるコツは、かけがえのない自分自身を肯定する価値体系を持つことです。

それなのに、逆の人があまりに多いのです。

その遠因は、小学生の頃の教育にさかのぼる必要があるかもしれません。子供は叱咤しないと努力しませんから、欠点に目を向けさせて、
「あなたにはこんなに欠点があるから努力しなくちゃいけませんよ」
と説くわけです。

そうしますと子供は、自分の力不足の分野に目を向けることが大切だ……と思うようになるのです。逆境に立ち向かうことが正義だと考えるのです。これが、自分の劣ったところに注意力が向かってしまう原因なのでしょう。

そろそろ、それをやめませんか。

話すことで考え方を変える

まず、自分の人生を振り返ってみてください。
たとえば、
「私は身長180cm、体重が55kgの痩せ型」
という人がいたとします。

それならば、痩せ型の体型、高身長を、
「とても素晴らしいことだ」
と思わねばなりません。

ところが、自分を低く見積もる人はそれができません。こういう思想や感情、価値観を変えるのは、とても難しいことですが、方法はあります。

まずは他人に話すことを、変えること。これまでガッシリとした体型を評価する発言が多かったとしたら、それを封印してください。それを改めて、自分自身の体型である、
「痩せた体型の方が、カッコイイ」
と力説してみるのです(そう思っていないとしても)。

繰り返す

自己評価の低い人の特徴は、自己否定の発言が多いことです。それがフィードバックして、自分の価値観にいつの間にか潜り込むという悪循環に陥っています。そこを、断ち切る。

逆のことをしなければなりません。価値観を変えるのは難しくても、自分を褒める言葉をほんの少し、他人に話すことは、やや簡単ではありませんか?  自分自身を肯定することを、常に言い続ける……初めての人にとっては大変ですが、思想を変えるには一番効果的です。そのうちに、自分で自分が洗脳されていきます。

変えられない過去、そして今の自分を評価する価値体系を作り上げ、それを他人に話し続けてください。

いつの間にか、自信に満ち溢れ、幸せになっていることに気づくことでしょう。

考えれば当然のことです。自信とは、自分に対する信頼であり、信頼され、褒められることは幸福なのです。それが自分からのものであったとしても。




1 件のコメント:

  1. 隣の国に自信に満ちた失敗例がありますので・・・

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