メガスタークリエイター より |
★ 大平貴之客員教授の退任について
2014/08/02と、非常にそっけない調子の退任告知が相模女子大学のホームページに掲載されています。理由は何も書かれていませんが、間違いなく先日、大平氏がTwitterで公開した不用意な発言のせいでしょう。
本学大平貴之客員教授につきましては、今月末をもって退任することとなりました。
相模女子大学
今ららぽの噴水で小学高学年か中学生くらいの女の子が全裸で水浴びしてるの見かけたんだけどあれ大丈夫なのかな。
とりあえず写真撮っといたが、アップするのはやめておこう。
まだ水浴びやってるな。テラスで焼きそば食べなから見てるが、なかなか微妙なところだな発育具合とか。好きな人にはたまらん光景だろうね。
どうだお前らうらやましいだろう。
まじめにこつこつやってるとな、神様はこういうご褒美くれるんだ。サボって文句ばかり言うやつは思い知れ。と、こういうツイートを連続でつぶやいで、世間の顰蹙を買ったのです。
彼に言わせると、ららぽーと(横浜?)のようなショッピングモールの噴水で、中学生の女子生徒が全裸で水浴びしているわけがない、わかるでしょ、とのこと。一見ギョッとするかもしれないが、よく読めば冗談、ネタだとわかるはず。わからないのはバカ、なのだそうです。
ところが、世間はその言い訳に納得せずに炎上。結果、定職を一つ、失ってしまいました。
どう考えてもアウト
私は彼の一連のツイートを初めて観たとき、(随分悪趣味な発言だな)
と思いました。
大平氏がなぜ、これをセーフと判断したのか分かりません。読めば、多くの人、特に幼い女の子を子供に持つ親が不愉快に思う発言です。その上真実ならば犯罪となる行為です。嘘であっても「私は人を殺した」と、発言してはいけないようなものです。
そもそも冗談にしても、社会的立場のある人がつぶやいて良い内容でもないでしょう。
不思議なのは、こうした感覚を持ち合わせていない人が意外に多いこと。このブログの読者の方は、ほとんどがこうした感覚をお持ちでしょうが、著名人になぜか、こうした感覚を持っていない人が多いのです。
ネットリテラシー教育の必要性が叫ばれています。
ネットリテラシーの中で今回必要なのは、越えて良いラインを見抜く力、でしょうか。「ネットリテラシー」には、インターネットを利用して必要な情報を入手する能力や、発信する能力などを含むので、この、
「越えて良いラインを見抜く力」
すなわち、ネット上の共通認識を、仮に「ネットコモンセンス」と名づけてみます。
Twitterでは感覚が身につかない
ネットコモンセンスと日常の常識とは、少し異なります。発言者が匿名か実名化によっても異なりますし、発言者が有名人だとしたら、日頃のキャラクターによっても異なります。また、そのキャラクターが世間にどれほど認知されているかによっても、異なります。ネット上である程度知名度があれば、多少逸脱した発言をしても、ネットで炎上することはありません。炎上しようとしても、それ以上に擁護者が現れて火消しに入ってくれるようになります。
こうした流動的なボーダーラインを見抜く力が、ネットコモンセンスです。身内以外の他人に、知られてはいけないことは何かを、知る能力です。
ところが、Twitterは、こうした感覚を養うのに適していません。Twitterは、身内とそれ以外との境目をぼかしているところが特徴です。普段の交流は、ほぼ身内のみ。しかし、その会話はたいてい他人の目にさらされているのに、それに気づかない仕組みになっています。だから、Twitterは炎上騒ぎが起きやすい構造になっています。
身内と他人とを区別しにくい環境では、他人に対するふるまい方という「常識」を身につけることはできませんよね。
社会性を身につけるには
勘違いを正すには、慣れ合いのSNSではなく、もっと殺伐としたサイトを巡回する習慣が必要です。たとえば、はてなや2ちゃんねる、ニコニコ動画や発言小町、まとめブログのような、批判者が大勢集まるサイトで、発言せよとはいいませんが、日頃から見て回るだけでもぜんぜん違います。何が世間で嫌われ、嫌がられているのか。何が冗談で何が冗談にならないのか。普段からそういったネット上の動向を知っていれば、越えてはならないラインギリギリの情報を発信することができるようになるでしょう。
よく芸能人が、
「2ちゃんねるなんて見るな。批判ばかり書いてあってやる気を無くすから俺は見ない」
などと言いますが、こうした頑なな態度は害です。ネットの批判に日頃から触れていないので、下手に発言して、いつか炎上騒ぎを引き起こすもととなるからです。
そういえば、アリストテレスは、正義の感覚を養うためには政治に参加せよ、と人々に訴えました。正しい価値判断は、社会で揉まれ、批判を大勢の人から受けて、初めて養われる、ということです。ネットでも同じでしょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿