昨日、過去に性風俗業に関わっていた人間が社会から承認を得るのはなかなか難しいことや、アラブでは偏見の目を向けられることなどを書いた。
書いたところで、そう言えばアラブ人で、、若いころに性風俗業に従事していながら、現在テロリストの首謀者となった人物がいたことを思い出した。
憎悪の説教師と呼ばれる、アブ・ハムザ・アル・マスリという人物のことである。
本名はムスタファ・カメル・ムスタファと言い、1958年にエジプトで生まれた。21歳でイギリスに渡り、大学で土木工学を学びつつ、ピープショウと呼ばれるストリップ小屋の警備員をしていた。
その後、イギリス人と結婚するが離婚。アフガニスタンやボスニアでイスラム教徒の仲間のために転戦を繰り返すうちに、片目と片手を失った。そのうちに、イスラム過激派の指導者としての地位を固める。
彼の演説は「憎悪の演説と呼ばれている。西洋文明への憎悪を煽り、テロ行為を正当化する演説だ。
彼はイギリスでとらえられ、アメリカに輸送された。現在、アメリカ当局に拘束され、有罪判決を受けている。
こうした例もある。イスラム過激派指導者という立場が果たして成功していると言えるかどうかは微妙なところだが、倫理的に厳しい人々から支持されているという点ではいい反例となる。ハードルは高いけれども、決して越えられないものではない。
昨日厳しいことを書いたので、念の為に書き添えておきたい。
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